もう少しそばにいて season２

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深｢…翔太｣


渡『お前じゃなくて俺が助けてればさ！！俺が先に出会ってたら！！絶対俺の方が幸せに出来る自信あんのに…！！！………俺だって…少しはあいつの力になれたはずなんだ…』






まるで言いたいことを我慢していた、大人になりきれていない子どものように苦しさが詰まった思いが俺にぶつかってくる。







渡『苦しい、…ずっと苦しかった。目黒だって俺だってお前と一緒でずっと苦しんでたんだ』


深｢…うん｣


渡『お前のそのちっせー悩みは俺らにとっては全く大したことないから。

なんだよ。社員旅行に行かせたくない？付き合えてんだろ？両思いなんだろ？
じゃあ黙ってAのしたいようにさせてやれよ。
お前と違って俺は悩みの大きさが違うんだよ。

……お前見てると正直今は…そーゆーのちょっとウザイ』







翔太が初めて俺に見せた対抗心に俺は頷くことしか出来なくて、



……いや、対抗心とはちょっと違うのか。



悲鳴、叫び、屈辱。


色んなものが詰まってる。






俺はそれだけ今までこいつに頼って甘えて
重ねに重ねた訴えを聞いたんだ。







渡『………いや、ごめん。ただの嫉妬だから。…切るわ』


深｢翔太！｣


渡『ごめん、お前らの声、一時聞きたくないんだわ。…俺に諦めて欲しいならもう関わんな』






なんで俺は何も言えないんだろう。
何も言ってあげられないんだろう。






たぶん、翔太、お前は自分のこと弱いって思ってるかもしんないけど


俺の方が弱いよ。






苦しんでる友達を見て見ぬふりする事しかできない俺は…………


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