もう少しそばにいて season２

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深澤 side.






翔太に電話かければAの状況分かるかもしんないって、

仕事中にも関わらず携帯を手に取った。







渡『…なに？』





…正直翔太すらも出てくんないかもとか思ってたから少しホッと胸を撫で下ろした。






深｢今そこAいんの？｣


渡『今はいませんよ。どこかの誰かさんが嫌味ばっかAに言うからな。』


深｢だって…。おれ引き止めたんだよ？社員旅行行かないでって｣






自分でもわかるくらいの拗ねてる声で翔太に泣きつく。






深｢まさか旅行先にお前いるとは思わないじゃん…｣




ほんと、なんでお前らってそんな偶然多いの？




渡『…お前いつから俺がAの事好きって気づいてたの？』



…翔太のもう分かりきってるような声が少し切ない。



深｢…お前がAの事で必死になってんの見たらそりゃ分かるよ。同じ気持ち持ってんだから｣





" 同じ気持ち持ってんだから "

そう、誰にも持って欲しくないけど、
そんなことを言えるような権利は持ってない言葉。





翔太の気持ちに気づいていながらも頼ってしまっていたのはもう


ただのおれのわがままで、
ただひたすら翔太に甘えていただけなんだ。








渡『…俺さ、お前と友達辞めるかアイツと縁を切るしかもう苦しいのね、正直。

………ごめん、おれ、どうしたらいいか分かんなくて…Aのこと泣かせたわ…ごめん…』







少し震えてる翔太の声が耳元でダイレクトに聞こえるもんだから俺まで苦しい。





お前が謝んな…

Aが泣いてたのもきっと俺やAに気使って嫌に取れる言葉で突き放したんだろ？



俺の方がもっとお前に嫌なことしてきてんのに…







渡『…なんで俺じゃダメなんだよ…』








あまりにも弱々しく

触れれば今にも折れてしまいそうな声に



初めて翔太から弱音を吐かれたことに





少しドキッとしてしまった。


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