もう少しそばにいて season２

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『…………はい』







恐る恐ると言った声で電話に出たAは、
絶対顔しかめてんだろうな。






深｢電話なんで出ないの？さすがに怒るよ｣


『…怒ってるじゃん』


深｢怒るだろ普通に。なに、別れたいの？自然消滅になればいいとか思ってたんだろ｣





…やばい、１回言い出したら止まんない。




『そんなこと思ってないよ』


深｢じゃあなんで電話に出ないわけ？｣




ちがう、こんなことが言いたい訳じゃないのに




『………それは…』


深｢…あー、大好きな翔太くんとイチャイチャしたくて社員旅行行ったんだ。翔太行くこと知ってたんだ。だから今一緒の部屋にいるんだ｣




ちがう、待って、そうじゃなくて
早く帰ってきて欲しいってだけでただ…




『…いや、なにそれ』


深｢何してんの？2人で｣





嫉妬が勝ってしまい、本音と建前が上手く使えない。




『翔太くんが廊下で倒れてたから部屋まで運んだだけで』


深｢へえー、翔太くんと2人きりでいれて嬉しそうで何より｣




嫌味しか出てこない。






『なんでそんな事言うの？翔太くんとは友だちでしょ？』


深｢その友達だと思ってる翔太は｣




だめ、おれ、止まれ、



深｢Aのこと好きなのに？｣


渡『ごめんふっか、おれキツイからさ。Aも部屋に帰すから、あとは帰って言い合ってくんない？』






全て言い終える前にAに代わって翔太の声が聞こえてきた時にハッと気づいた。





これをAに言ったところでなんになるんだろ。


Aのこと傷つけるだけじゃん。






……おれ、Aだと色々歯止め効かなくなんのそろそろどうにかしろよ…


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