あの人は変わった【過去編・番外編5】 ページ35
百合「お前の相手はこの俺だ」
冷たく、蔑んだ目で見た。
そう言いながら、体術をする時の態勢を取る。
百合「行くぞ」
その瞬間、百合は風の如く速く走り男の前にたった。
武士1「!?」
男は、突如自分の前に現れた顔に驚く。
けれど、百合はその男が驚いたのと油断したのを見逃さずに男の峰にに一発食らわせた。
武士1「グハッ!」
男の口からは血が垂れ、やがて倒れた。
ほんとは、急所でも良かったのださすがに不味いなと思い峰打にしたのだ。
百合は町人たちの方を見返り言った。
百合「安心しろ。峰打だ」
百合が男を峰打ちした瞬間に周りからは歓声と賞賛の声が上がった。
?「凄いねぇ」
?「あいつ、刀も使わねぇで倒したよ」
?「お兄ちゃん凄い!」
?「かっこいいわ」
子供から、年寄りまで世代は関係なく俺を褒め称える。
俺は団子屋の方へ振り返った。
先ほど、擦れ違いざまにあの女に待っていろと言っていたので二人ともきちんと立って待っている。でも、口をポカーンと開けて…
俺は、人混みを掻き分け二人が待つ所へ走って行った。
雪side
私は、女の子から待っていろと言われて遠くから女の子と武士の戦いを見守っていた。
なんで、あの女の子は私たちを助けてくれたんだろう?
後でその理由(わけ)を聞かないと…
そんな事を考えていると、女の子は体術をする時の態勢になった。
なったかと思えば、それはもうまるで風のように素早く相手の前へと移動し相手の峰を殴った。
凄い!
其れは、ここに居る全員が思った事だろう。
何せ、彼女は秒速でやったのだから。
すると、女の子は人混みを掻き分け走ってやって来た。
そのせいか、長く綺麗で艶のある漆黒の髪が乱れきっていた。
雪side終了
【次回あの人は変わった・過去編番外編6】
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作者名:如月輝夜 | 作成日時:2016年9月16日 21時