検索窓
今日:13 hit、昨日:9 hit、合計:24,384 hit

第四章〜青き蝶の導き〜 ページ14

百合「それにしても、綺麗な桜だな」

百合は桜の木を見つけてからというもの、ずっと花を見続けている。

ざあぁー

そのとき、強い風が吹いた。強い夜風とともに花が舞った。飛ばされた花たちが百合の周りを舞う。それはまるで踊っている様に。

百合「あ、そうだ。椿を探さなくては」

その、光景に思わず見とれてしまっていたが、自分の本来しなくてはいけない事を唐突に思い出した。

百合「さあ、行くか…ん?あれは?」

足を一歩踏み出した時、桜の幹に何かいる気配を百合は感じとった。

トストス

ゆっくり、ゆっくり、慎重に近づく。

百合「んー?」

よーく、目をこらして見てみる。

百合「!?椿!?」

百合が感じとった気配の正体はなんと!椿だった。

椿「スー、スー」

しかも、椿は規則正しい、寝息を立てながら寝ている。

百合「おい、椿起きろ!」

呼びかけてみても応答はなし。
それどころか、起きる気配が一向にない。

百合「どうしようか」

取り敢えず、みんなを呼んでくるか?
いや、それでは椿一人をここに置いて行く事になる。もし、その時椿に何かあったらどうする?様々な案を考えてみるが…

百合「どれもダメだ!」

やはり、なかなかいい案が浮かばない。

百合「本当に困った」

しばらく、その場にたちすくしていると。

ざあぁー

また、強い風が吹いた。
今度は、かなり強い風だ。台風の時の風の様に。
吹き飛ばされない様に、地面に足をつけて踏ん張っていると

雪「百合様!」

懐かしい声がした。

風で目が開けられずにいたので、そっと目を開ける。

百合「雪!?」

目を開けると、先ほどまで一緒にいた雪がいた。

雪「百合様!貴女という人はもう‼︎」

雪が鬼の形相で近ずいて来る。

百合「え、あ、ちょっとまて!雪!話を聞いてくれ!こうなったのには訳があるん」

ギュッ

あ、あれ?なんだかあったかい。
百合が言い終わるよりも早くたどり着いた雪は百合を抱き締めていた。



【次回雪の温もり】

第五章〜雪の温もり〜→←第四章〜神社に佇む万年櫻〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
33人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , 頭領 , 女鬼
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:如月輝夜 | 作成日時:2016年9月16日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。