ONE to SEVEN

ONE to SEVEN ページ50

赤side



体調が回復して仕事復帰してから、


はや1ヶ月。



俺は、1人での仕事が更に増えた。


復帰直後は病み上がりってのもあってか、


みんなこまめに連絡くれたり、心配してくれたり。




でも、1ヶ月経った今となっては、


もう元通り。



俺があんな感じで甘えられる環境は、


跡形もなく無くなってもうた。



黄「しげ、はよ着替えや？」


桃「なあしげあそぼ！」



良くないことやけど、


やっぱりあのまま治らんかったらなあ…。


そんなことを考えてまう。





そんなある日、俺はちょっと寝不足やった。


正直頭も痛くて、気分も良くなくて。



紫「しげおはよ〜。」


　「おはよ…」


紫「ん、調子悪いん？」


　「んーん、大丈夫。」



あの時みたいに、


素直に甘えられる俺もいなくなってた。



また、ひとり…そんな気がした。



黄「あれ、しげ顔色悪いやん。どした？」



おはようより前に、そう言って近づいてくる淳太。


　「ん、なんもないよ。大丈夫。」



また強がる俺。


そんな俺に気づいたのか、



紫「もー、あの甘えたさんはどこいってん！」


黄「まーた強がりさんしてんの？」



って、どんどんみんなが集まってくる。



桃「ぎゅーせんでいいん？」


青「横になっとき。」


橙「隣おったろか？」


緑「もう、無理せんといてよ？」



ちょっと煽ってるやつもおるけど。

それでもみんなの優しさが嬉しくて。



　「っ、みんなぁ…」


ポロポロと止まらなくなってしまった涙。



黄「はぁ、いつでも甘えたらいいのに。

　 なかなか自分からは難しいか？」


淳太の問いかけに、素直に反応することができない。


みんなに会えない日が続くと、


ひとりなんやって感じてまう。



いや、でもそんなことない。



今俺の周りには、みんなおる。




　「みんな、おれっ、ひとりじゃない…？」


黄「当たり前やろ？みてみ、みんなおるやん。」


　「うんっ…」


黄「しげ、1人のお仕事多くてみんなと会えないと

　 不安なるんか？」


　「ん、なる…」


黄「よっしゃ、じゃあ1人でのお仕事多くても、

　 みんなと会える環境作ったろ！」


　「え…？」


6人が俺に、ジャーンっ！って見せてきたのは、


みんな同じ形の鍵。



黄「はい、これしげのやで？」



橙「シェアハウス。どう？

　 楽しみやろ！」




急で追いついてないけど、


みんなのニコニコ笑顔。




俺だけじゃなくて、みんなも楽しみなんや。

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