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橙side
ガチャ
「お邪魔します〜」
しげが寝てたらあかんから、小声で。
できるだけ足音も立たないように…
「ん…?」
リビングのテーブルの上に、1枚のメモ。
『朝ごはん、昼ごはん食べてない。
薬も!食べれそうならお願いします。』
はまちゃんらしいメモに、クスッと笑ってしまう。
しげは、寝室かな?
そーっと覗いてみると、
赤「んん…はぁっ…」
苦しそうやけど、なんとか寝れてるみたいや。
おでこに貼られた冷却シートは、
熱のせいでぬるくなってて。
冷蔵庫から新しいのを持ってきて貼ってやる。
赤「ん…、はまちゃん…?」
「ごめん、起こしてもうたな。
照史やで、調子どうや?」
赤「あ、きと…?
…っはぁ、きつ…」
「しんどいな、熱はかるな?
ちょっとごめんな…」
体温計を脇に挟むために触れた肌から、
ものすごい熱が伝わる。
ピピッ
「うーん、39.6、かなり高いなあ」
汗はかいてるみたいやから、
もう熱は上がりきったんやろうけど…
「しげ、冷えたらあかんからパジャマ着替えよか。
しんどいけど、ちょい我慢な?」
クローゼットを漁って、パジャマを探す。
タオルで汗も拭いて、着替え完了や。
「ちょっとスッキリしたやろ?
汗かいてたし、水分とろか。」
赤「ん、あきと…っ、も、いらん…」
常温のスポドリさえもスッと身体に入らんみたい。
この様子じゃ、ご飯は無理やなあ。
「しげ、しんどいな?
病院いって、楽にしてもらうか?」
赤「…や、や。」
このまま薬飲まれへんと、熱は下がらんし。
脱水も怖いし、なにより本人がしんどいやろうに。
「ん、そか。ほんなら、もうちょい寝よか?」
赤「ごめ…なさい。」
「もぉ、ええから寝る!
ここおるから、安心しぃ。」
やっぱ体力が削られてるのか、
割とすぐに寝息が聞こえてきた。
もっと、素直に甘えたらいいのになあ。
不器用なやつ。
汗で張り付いた前髪を、そっと撫でる。
「みんな心配しとるよ…」
しげの寝顔をみながら、皆んなにメッセージを送る。
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まゆ(プロフ) - らいおんさん» ありがとうございます!長くかかっちゃいましたが、無事終えることができました^_^是非よろしくお願い致します! (2021年2月23日 1時) (レス) id: 0aad7d46c2 (このIDを非表示/違反報告)
らいおん(プロフ) - 完結おめでとうございます!メンバーみんな優しくてしげちゃんが羨ましくなっちゃいました(ハート)こんなお兄ちゃんが欲しいっ!笑 続編も楽しみにしています^_^ (2021年2月22日 22時) (レス) id: d8e1e854ec (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - ななさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです!最後まで頑張りますのでお付き合い頂けると幸いです!! (2021年2月21日 9時) (レス) id: 9920829a83 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 今日この作品と出会いました!すごく面白いです!作者さんのペースで更新頑張ってください!これからも楽しみにしていますね!! (2021年2月16日 20時) (レス) id: 0120ebfb1e (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - らいおんさん» はじめまして。コメントありがとうございます!感想を頂けてとても嬉しいです!私も自分でニヨニヨしながら書いてます笑 引き続き頑張りますので是非お付き合いください!! (2021年2月7日 0時) (レス) id: 9920829a83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2020年8月10日 0時