僕たちの帰る場所 (ページ6)

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家族を求めてページ6

fk side

「照のそういう素直なとこ、昔から変わんないね。俺はさ、なんとなく社会人になって、そういうの忘れちゃってた気がして」

iw「それ、褒めてるつもりかよ」

「めちゃくちゃ褒めてるからね？むしろ尊敬の念すら抱いている」

そんな軽口を叩きながらも、照のためにできることは何か考えていたのだけれど、良いアイデアはすぐには浮かばなかった。
でも、次に照が放った一言で、俺の頭の中の霧がすうっと晴れたような気がしたんだ。

iw「俺にとってはさ、あの6人が唯一の家族みたいなもんだから。そりゃ素直にもなる。あのとき…お前らと離れるの、正直辛かったんだぜ」

「だったらさ、取り戻そうぜ、家族。
もう一回、照の戻れる場所を作るんだよ」

勢いでそう言ってしまってから、照の顔を見ると、頭の上に沢山のはてなマークが浮かんでいるようだった。
だから慌てて補足する。

「俺ら6人で店を出そう。照がバー仕切って、料理は舘さんで、広告とか渉外関係は俺がやれるし…あとなんかわかんねえけど、あんだけ個性バラバラの6人いりゃ何とかなんだろ。そしたらそこが、お前の家だ」

補足したところで、勢いだけなのはごまかし切れてないけど…

iw「いいじゃん、それ」

照が今日イチの笑顔を見せてくれたから、オールオッケーだ。