僕たちの帰る場所 (ページ29)

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それから程なくして、いよいよ6人(阿部ちゃんは画面の向こうだけど)が集まった。
開店予定は約半年後。

sk「ついに揃ったぞー！」
nb「佐久間うるさい」

「ふはは。じゃあ早速だけど、まずは店のコンセプト設定な。簡単に言うと、店の雰囲気とか、客層や価格帯のすり合わせをするってことなんだけど」

dt「俺はせっかくなら、思いっきり高級感のある感じにしたいかも」
「舘さまブレねぇな」

nb「うーん、でもこの街若い人も多いし、あんまりハードルが高いと敬遠されそうじゃない？」

sk「確かに、俺は結構雑然とした感じの店の方が好きよ」
iw「いや、シンプルイズザベストだろ」

わちゃわちゃ話し合うのは楽しいけど、見事にみんなバラバラだな…

ab「いや個人の趣味言い合ってても終わんないから。6人で作るにふさわしいものは何かって話でしょ」

行き詰まると途端に阿部ちゃんのナイスフォローが入る。こういうところ、本当に尊敬できる。

iw「だったら俺は、ふっかがこの店やるって決めた時の、戻れる場所を作るってのがふさわしいと思う。昔6人でつるんでた時の安心感をテーマにしたい」

ab「いいじゃん。あ、それに補足して言うなら、俺は辛いこと忘れたり乗り越えられるような明るさのある店にしたいかな」

照も阿部ちゃんも、これまでのことを思い出してか、ちょっと照れ臭そうに語るのがまたグッとくる。
他のみんなもニヤニヤを隠せない感じで頷いていて、思わず目配せしてしまう。