僕たちの帰る場所 (ページ18)

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正反対のふたりページ18

sk side

照が戻ってきていること。あの時の6人で店を出したいと思っていること。あとは俺と阿部ちゃんで6人が揃うこと。

それをふっかから聞いたとき、なんて面白い話だろうと思った。
でも同時に、残念だけど計画は頓挫するとも思った。
なぜなら、阿部ちゃんが乗るとは思えなかったからだ。

俺も阿部ちゃんも、確かに照のことは心に引っかかっていた。だから、これを機に6人が揃うなら願ってもない話だ。
俺は今のダンスインストラクターの仕事も好きだけど、それを捨てて賭けるくらいの価値はあると思う。確かに成功する自信はあるし、そうなったらダンスは趣味で続けたっていい。

でも、阿部ちゃんはきっと来ない。
あいつらは詳しく知らないだろうけど、阿部ちゃん今大変なんだ。

だったらやる意味なんてないし、やったとして上手く行くとも思えない。

それに、もし俺がOKしたとしたら…
あいつらに限って、阿部ちゃんのいないまま事を進めたりはしないと信じているけど、そうなったら板挟みで苦しむのは阿部ちゃんなんだ。

照にふっかが、翔太に舘さまがいたみたいに、阿部ちゃんのそばには俺がいてあげたい。
阿部ちゃんが一人になるなんて、そんなことは許されないんだ。