ねえ、ジュノン。

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「…名前」




「覚悟はある？」




「、」




「私を殺したら、貴方も死ぬ。」








目の前にいるのは、私を殺そうとしている、敵だ。








「…それとも、一緒に地獄に落ちたい？」




「…！！」







私は軽く微笑みかける。




そして、精一杯睨みつけた。









「…合格。」








途端、両手が解放された。








「あ、…私、今」




「さすが祖父の名前さんを受け継ぐお方ですね」




「ジュノン、」








そう言って私の上から消えるジュノン。








「ジュノン、ごめんなさい、私」




「いや……びっくりさせられました。」




「え、」





「本当に頼もしい」









ジュノンはパジャマであろうラフなスエットを脱ぐ。




背中に映えるユリは、いつ見ても綺麗だと思った。






そして、初めて会った日はそれどころじゃなくて見れなかったけど。




ジュノンの上半身は細身ながらもしっかりと引き締まり、鍛え上げられている。




所々にある傷跡が、また現実を突きつけられたような感覚にさせた。








「今日はお嬢にも刺青を入れてもらわないと」









入れれますか、と挑発的に微笑んだジュノンにまた胸が高鳴った。




さっき私に馬乗りになって、首元に顔を……






私はブンブンと首を振った。









「…入れるよ、刺青。」









その挑発を買うように私は言った。









「…では、早速支度をいたしますね。」




「…うん」








失礼します、と部屋を出ていったジュノン。




私は魂が抜けたようにベッドに倒れ込んだ。







まだドクドクと波打つ心臓を収めるのが難しかった。

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