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A「……少し、
変わってしまわれたかな?
とは思います。
でも、それは人それぞれの価値観ですから。
近藤さんを否定しようとは思いません。
それに、私が新選組に身を置いている理由は、
新選組への恩返しですから。
それがどれだけ幕府の為だと言われても、
新選組の為にならないなら手を出しません。
寧ろ、為にならないのなら止めます。
逆に、それが新選組の為になるなら、
私は全力で手を貸します」

沖田「Aちゃんらしいね」

A「そうですか?」




私たちは顔を見合わせて微笑みあった。

変わらない笑顔がここにあるなら、
私はその笑顔を守りたいんだ。


中では変わらず話が続いていて、
今は土方さんが話をしている。

土方さん自体も何も変わっておらず、
冷静に現状を見ているようで、少し安心した。




A「永倉さんと原田さんは、
大丈夫でしょうか…?」

沖田「……そうだね。それは僕も心配かな」




一度抱かれた不信感を拭うのは、
並大抵な事ではない。

それが戦の最中なら尚更だ。


何も、起こらなければいいけど…。


私の頭で思い返されるのは、
京で楽しかった出来事ばかり。

大家族のような新選組。

父様が近藤さんで、母様が…山南さん?
頼りになる兄様の土方さん。


そんな想像をしていると、
思わず小さな声を出して笑ってしまった。




沖田「Aちゃんはいやらしいなぁ。
想像して笑うなんて」

A「いやらっ?!
京にいた頃の新選組は、
大家族みたいだったなって思っただけです!」




クスクスと笑う沖田さんを見ていると、
そんな想像をした自分が恥ずかしくなってきた。

中での話が終わったようで、
広間から皆さんがぞろぞろと出てきた。




原田「んだよA、中に入れば良かったのに」

A「お話の途中だったので。
ちゃんと聞こえていたので大丈夫ですよ」

土方「Aだと?!お前、いつ来たんだ」

A「だから、お話の途中ですってば」




ちょっと不機嫌そうに、土方さんはため息を吐いた。

その後ろにチラッと近藤さんの姿が見えたけど、
永倉さんと原田さんに言われた事を
あまり気にはしていなさそう…?

近藤さんが気にしていないのであれば
それでいいんだけど。

私の中には不安要素が、どんどん溜まっていった。

99:本音→←****



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 斎藤さんと恋仲になって欲しいです。 (2020年5月24日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年9月19日 7時

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