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すると、近くで茂みが揺れる音がし、
今度はそちらへ銃口を向けた。




不知「ハハハッ!
やっと使う気になってくれたとは、嬉しいじゃねえか」

A「匡ちゃん…。
使う時がなかっただけだよ」

不知「目には目を、歯には歯をだな」

風間「A、雪村家の禁忌はいいのか?」

A「今の頭領は私。その場で判断しただけ」

天霧「Aの判断は間違っていないでしょう」




その茂みから出て来たのは、
私がよく知る鬼の三人だった。

見物していたのか。
それとも今来たばかりなのか。
それは分からない。


ポンッと肩に誰かの手が置かれて振り向けば、
それは姉様と井上さんだった。

私たち三人の前に立ちはだかり、
土方さんと斎藤さんは刀を構えている。




土方「こんな所で会うとはな」

斎藤「先ほどの礼をさせてもらわねばならん」

千鶴「A、大丈夫?」

井上「君は無茶をする。
急所に当たっていたらどうするんだい」

A「これでも私は銃弾を避けられますよ。
大丈夫です。ちゃんと外しましたから」




これまたニッコリと笑えば、
今度は困ったように笑い返してくれる。

井上さんは、本当に父様みたいだ。


それにしても…。




A「ちょっと、ちー君!
斎藤さんにあれだけの事をしておいて、
よくも平然と出て来れたね!」

風間「何を怒っている。終わったことだ」

A「終わってないよ!まったく…。
で?何か用があるんでしょ?」

風間「犬共に教えてやろうと思ってな。
京にいる各藩に朝廷の密書が渡った。
薩長軍が錦の御旗を立てる、味方せよ。とな」

土方「錦の、御旗だと…?」

風間「今や幕府が逆賊、薩長は官軍だ。
薩長は徳川幕府を潰して全てを取り上げる。
目的は権力と金。
相変わらず、人間は愚かな生き物だな」




幕府が、逆賊…?

じゃあ幕府側にいる新選組も、
逆賊ってことじゃない…っ!


時代が、変わろうとしている…。

それが目に見えて分かってしまい、
ほんの少しだけ、私の中に絶望が渦巻いた。

95:互助の締結→←****



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 斎藤さんと恋仲になって欲しいです。 (2020年5月24日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年9月19日 7時

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