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91:動乱の序章 ページ18

油小路の変からしばらくして、
斎藤さんは屯所へ戻って来た。

斎藤さんへの冷ややかな目はほとんどなく、
三番組の人たちは大いに歓迎していたそうだ。

復帰した平助君も、
八番組の人たちに最初はチクチク言われていたようだけど、
それでも八番組の人たちは平助君を受け入れ、
また組長の座に戻れている。


そんなある日。


私は平助君の付添で巡察に出ていた。

今日も市中は特に変わりなく、
平助君は吸血衝動が出てしまったけど、
それでも巡察は滞りなく終わった。

屯所の門まで戻って来た所で、
屯所内が騒がしい事に気付いた。




A「何か、あったんでしょうか?」

藤堂「分かんねえ…。
お疲れさん!ここで解散にしようぜ!」

隊士「はい!」




平助君の掛け声で八番組は散り散りになり、
私たちは屯所の中へと急ぎ足で入った所で
永倉さんと鉢合わせ。




藤堂「どうしたんだ?何か、騒がしくねえ?」

永倉「近藤さんが、撃たれちまったんだ…」

A「え?!」




耳を疑う言葉。

近藤さんが、撃たれた…?
何故?誰に…?




永倉「今、部屋で山崎と千鶴ちゃんが
応急処置をしてくれてる。
右肩を射抜かれちまってるからな…。
もしかしたら、今夜が峠かもしれねえ…」

A「外傷って事なんですね?」

永倉「ああ…」

A「外傷なら私の血で治せます。
何処にいらっしゃいますか?」

永倉「近藤さんの部屋だ!」




私たち三人は、
近藤さんの部屋に向かって走った。




永倉「すまねえな。
ここ最近はAちゃんの力を借りっぱなしでよ」

A「そんな事は気にしないでください。
私が出来る事なら、いつでも言ってください」




傷口を見てみないと分からないけど、
撃たれただけなら大丈夫。

そう自分に言い聞かせた。




永倉「Aちゃんが帰ってきたぜ!」

千鶴「A…、近藤さんが…」

A「大丈夫だよ。
近藤さん、ちょっと傷口を見せてくださいね」




今の怪我の状況を見る為、
自分の瞳を金色に変える。

綺麗に右肩を貫通しているし、銃弾も残っていない。

血は…、焼いて止めたんだ。

肺はそこまで損傷してはいなさそう…。

それでも傷は付いているから、
肺の方に少し時間がかかるかもしれない…。


でも、この傷なら私の血で治る。

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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 斎藤さんと恋仲になって欲しいです。 (2020年5月24日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年9月19日 7時

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