大ヌナとオレ 17

ヤキモチの続き？ ページ10

ひんやりとしたAの手が

オレの頬を包み込んだ。



うわっ、きたキターーーっ！！

コレ、オレの好きなヤツだろ////




ニヤケそうになるのを

堪えながら待ってるのに

Aの顔が

一向に近付いて来ない。



何だよ、焦らしてんの？笑。


だからさ

A、早くしろって////



そう思った次の瞬間




むぎゅーーーっ！



オレの頬を摘まんだと思ったら

そのまま

ぶちゅーーっ！と力強いキス。




「この口かっ！この口だなっ！」


「うわっ。ちょ、お前・・酒くさっ！酔いそう・・酔うっ・・」


「うるさい、うるさーーーいっ！」




立て続けに何度も

くちびるを押し付けた後




「むふふっ。あたしの方が、いっぱいちゅーしちゃうんだから！笑」




得意気な顔で言い放つと

ギュッとオレの首に抱き付いた。




あたしの方がいっぱい・・？



・・ああっ！


もしかして、コレ。

さっきの、ヤキモチの続きか？




・・くくくっ。


あーーー、もう。

可愛い。

本と、可愛い。



こんな可愛い酔っぱらいなら

いくらでも

絡まれていたいくらいだな。笑。




「ジュノーー」


「んー？」




いつもよりも

甘えた声でオレを呼ぶA。


優しく抱き締めたまま

その背中を撫でた。




「あたし・・結構ヤキモチやきみたい」


「みたいだな。笑」




何を、今さら。笑。


そんなの

だいぶ前から、知ってたけどな。




「ジュノーー」


「んー？なに？」


「・・ごめん。痛かった？」




少しシュンとした顔で

オレの頬を優しく撫でる。



その手をとって

指先にくちびるを付けた。




「全然。それより、もう満足？」


「・・まだ」


「じゃ、もっとする？」


「する。もっと、いっぱい・・」


「いっぱい、な。笑」




さっきとは違う

甘く、優しい口付け。




啄むように始まったキスは

当たり前のように

どんどん深くなっていく。






Aに会いたくて

抱き締めたくて

堪らなかった。



「A・・」


「んっ、ジュノ・・もっと」




『ジュノ』って

Aに呼ばれる度に

カラカラに乾いていた心が

満たされていくようで。





・・ああ。

もっと、もっと欲しい。



まだ全っ然、足りない。




いっぱい欲しくて堪らないのは

オレの方かも。

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