大ヌナとオレ 17

面白くない ページ25

スマホを放り投げて

Aの手を抑えこむように

抱き締めた。




「もう、切っちゃったの？笑」




慌てて電話を終わらせたオレを見て

可笑しそうに笑ってるけど。




・・まったく。

笑い事じゃないっつーの。



ふつう、やり返すか？




「バカ////触んなって」


「あははっ。ジュノが先にやったんじゃないの」


「だからって・・ってか、おまえが悪いんじゃん」


「えー？あたしが悪いの？笑」




何が悪かったのか

全く分からないって顔をするから

ムニムニッと、頬を摘まんでやった。




「そっ、お前がオレ以外のオトコと電話してるから」




電話したのはオレだけど。

Aに替わったのも、オレだけど。




相手はチャンソンだし

まあ、いいかーって思ってたのに。



やっぱりちょっと・・

ちょっとだけ、面白くなかった。




・・だって。

何か、楽しそうに喋ってるから。




・・それに////


前も電話中にこういう

イタズラしたけど。


困りながらも

ちょっと恥ずかしそうにしてる


Aが


何かすげぇやらしくて・・



だから、またやりたかった////




まさか・・やり返されるとは

思ってもみなかったけど。




「あはは。オトコって、チャンソンじゃないの」


「チャンソンだって、オレ以外のオトコだろ？」


「まあ、そうだけど。・・ふふふっ」


「何だよ？」


「こういうの、久しぶりだなぁーって思って。笑」


「こういうの？」


「うん。ジュノのヤキモチ」


「はっ？別に、ヤキモチとかじゃないし」


「違うの？笑」




クスクスと笑いながら

オレの頬をムニムニッと摘まむと




「ジュノのヤキモチ、可愛いから好きなのにな。笑」




今度は、優しく頬を撫でながら

嬉しそうに目を細める。




「////じゃあ、そういうことにしてやる。・・ってかお前、さっきから嬉しそうだな」


「うん。何かね、こういうの、ジュノが傍にいるなぁーって感じがして。笑」


「はっ？オレ、そんなにヤキモチなんて焼かないだろ？！」


「あはは。じゃあ、そういうことにしておいてあげる」


「真似すんなよ。笑」


「ふふふっ。可愛い、ジュノ。会いたかったー」





オレを見つめながら

幸せそうに微笑むAを

両腕で、胸へと引き寄せた。

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