グロウアップ

○3 ページ4

続き







私は、ろくにご飯も貰えなかった





夜にね、外に出て食べ物の残りを探してたの





みんな私を見て見ぬ振りをしてた






気付いてるよ





_____




そんな日々を繰り返して5年経ったね





私は今15歳だよ





一度も美味しいご飯を食べた事は無いけど





あったかい布団で寝た事も無いよ





お母さんに抱きしめられた温もりも忘れちゃった








体が、冷たい






毎日、夜になるまで入れて貰えない








機嫌が悪い時は夜さえも家に入れて貰えなかった








物心ついた私は彼らの事が憎くて仕方が無かった







どうすることも…出来ないのに






・





ある日ね、お母さんとお父さんがやけに優しかった




朝から家に入れてくれたの



　


嬉しくて油断してた









やっとあったかい布団に入れる、とか



ご飯が食べられる、って思った








「そっちじゃないわよ」





髪の毛を引っ張られた





思い切り床に押し付けられ顔を殴られる




いたい、いたいよ






私、何かしたの？




私を殴る手は止まる所を知らない





辺りには私の血が飛び散っていた





「な…んで…」




自然に涙が出てきた






「お前がいたから…悪いんだ」






そう言って父は私に刃物を向けた





もう、どうでも良かった






いたい




顔が血でヌルヌルして気持ち悪い



この苦しみから解放されるなら









死んでも良いかな









ギュッと目をしっかり瞑った









ｸﾞｼｬ

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