百花繚乱《JUMP》

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翌朝＿




目を覚ますととてつもない違和感を感じた。









恐ろしい程に静か。








いつもなら、



車のエンジン音…、


隣の部屋からの物音…、


時計の針が動く音……、





全て聞こえるのに……。










中「もしかして………っ！！」






呟いたはずなのに…、



声が聞こえない……






眠気なんか一瞬で吹き飛び、すぐさま支度をして部屋を出た。




・



オフィスのドアを開けると、近くでコーヒーを飲んでいた光くんが話しかけてきた。




多分口の動きからして、「おはよう」とかそんなことだと思う。





中「おはよう。」




って返事すると、そのまま機嫌よくキッチンの方に向かったから、通じたみたい。






中「知念、ちょっと来て。」



全員はいないけど、やぶひかとか、やまもいのちゃんもいて、ここだと話しにくいから、ソファに座ってスマホをいじってた知念を呼んで医務室に入った。




・





中「朝起きたらさ、右耳も聞こえなくなってたんだけど…」



そう言うと知念は目を見開いて驚いて、机の上のパソコンを立ち上げ、キーボードを素早く叩いた。





「見て」と目で促されて画面を見ると、




自分の声も聞こえない？




と打ち込んであった。






(以下、画面の文字は［ ］で表示します。)






中「うん。俺、ちゃんと話せてる？」




知［話せてるけど、辛いでしょ？
スマホの画面に打ち込んでいいよ。］




ならそうしようかな。





ポケットからスマホを取り出し、メモアプリを開いた。




知［昨日どれくらい能力使った？］




中［カメラの転送と、瞬間移動2回だったかな。］



知［でも、もっと使った日あったよね？］



中［あった。でもその日は尋常じゃない耳鳴りだけで、翌日難聴になんてならなかった。］




知［裕翔、右耳はおそらく突発性難聴だけど、原因は現時点では分からない。たぶん能力以外にも原因はあるから。］




中［え、他にもあるの？］





知［能力も原因の一つだけど、でもそれは2,3割。残りの大多数はもっと違う何か。
例えば…］






中［例えば…？］












知［Marionnetteが本格的に仕掛けてきたとか。］

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