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・
目が覚めると、そこは病院のベッドの上だった。
右を向くと、隣のベッドに伊野尾が静かに眠っていた。
__助かった。
安堵して体を起こすと、
薮「いっ……た…」
腹部に激痛が走った。
「………やぶ…、大丈夫…?」
振り向くと、伊野尾が目を覚ましていた。
薮「…っ…伊野尾こそ…、大丈夫か…?」
伊「ん…もう大丈夫…。
…ありがとね…、守ってくれて…。」
薮「……守る…?」
伊「…やっぱり。記憶に無いだろうけど…、俺たちが助かったのは…薮のおかげだよ。」
・
伊野尾side
上手く脳に酸素が回らず意識が朦朧としてる俺を
連れ出そうと大人達が近づいてきたその時、
薮が俺を庇うように目の前に立ち塞がった。
伊「……や…ぶ………」
「邪魔だ、どけ。」
鳩尾に強烈な一撃をくらった薮は少しよろめいたが、その一撃をきっかけに覚醒した。
突然大人達がフラフラと彷徨いだし、もがき苦しみ始める。
薮は、そいつらに飛びかかり無我夢中に殴り倒した。
溢れ出る殺気と鋭い目つきで、まるで人が変わったようだった。
伊「やぶ…、もう…いいから……もうやめて……」
このまま放っておくと薮が狂い死んでしまう気がして、精一杯声を出した。
俺の弱々しい声は薮に届いたみたいで、振り返って俺を見た後、その場に崩れ落ち倒れた。
_そんな時、突然扉が開いた。
薮が命懸けで大人達と闘ってくれたのに、やっぱり逃げられないのか、
絶望で意識が遠のきそうになる中、そこにいたのは思いもよらない人物で、
伊「……………ひ…かる……?」
そこで俺は力尽きた。
・
伊「…意識が朦朧としてたから…、確実な記憶じゃないけど…。」
薮「ひかる…?」
光のこともまた何故か覚えていた。
相変わらず自分のことの記憶は無いが、光はかなり身近な存在だった気がする。
薮「なんで光があの場に…?
…っ…光…!……い…って……」
突然病室の扉が開いたかと思えば、
そこには光がいて、
驚きのあまり反射的に体が動き、その反動でまた腹に激痛が走った。
八「…ごめっ…、やっぱ来なければ」
開けかけた扉を慌てて閉めようとする光。
薮「待って…!
光なんだよね…?助けてくれたの…」
“ありがとう”
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Rare fruit(プロフ) - ゆうみさん» ありがとうございます!超のんびり更新ですがこれからもよろしくお願いします。 (2019年11月18日 7時) (レス) id: 362d8b3af6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とても面白いです。これからどんなストーリー展開になるかとても楽しみです♪更新頑張ってください! (2019年11月15日 23時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
Rare fruit(プロフ) - やぶねこさん» ありがとうございます!とんでもなく遅い更新速度ですが、これからもよろしくお願いします。 (2019年9月29日 22時) (レス) id: 362d8b3af6 (このIDを非表示/違反報告)
やぶねこ(プロフ) - 大学合格おめでとうございます!!これからのお話、楽しみです!! (2019年9月29日 20時) (レス) id: 9dd53b3b35 (このIDを非表示/違反報告)
Rare fruit(プロフ) - ☆奏JUMP☆さん» ありがとうございます!!更新何ヶ月も止めてしまい本当に申し訳ないですが、受験が終わったら更新再開するので、それまで気長に待ってて頂けたら幸いです。 (2019年8月20日 21時) (レス) id: 362d8b3af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rare fruit | 作成日時:2018年1月3日 13時