百花繚乱《JUMP》

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長い間考えてはみたが、やっぱり何も思いつかなかった。



ここがどこか分からないし、持ち物も何もない俺には、為す術がなかった。




その間に、伊野尾の体調はどんどん悪くなっていく。



目を瞑り、荒い呼吸をしている伊野尾を見ると、何も出来ないもどかしさに苛まれた。




伊｢ごめんね……薮…、薬が…あれば……もっとマシ…なんだけど……、結構…限界…近くて……。｣




薮｢…諦めんなよ。俺が絶対何とかするから…。｣









……足音が聞こえる。


もう連れていかれてしまうのか。







どうすればいいんだ…どうすれば＿＿





焦り、戸惑い、怒り、

色々な感情に押しつぶされる。







ｶﾞﾁｬ




｢準備は整った。出発するぞ。｣




｢まずはお前だ。｣








駄目だ、伊野尾が連れていかれてしまう…






伊｢…嫌だね。殺された方がマシ。｣




｢あ？生意気なこと言ってんじゃねえぞ。｣




伊｢うっ……ｹﾎｯｹﾎｯ……ﾊｧｯ……ﾊｧｯ……｣




｢ひ弱なガキのくせに今更足掻いたって何も変わんねえよ。ﾊﾊﾊｯ

…おい、連れてくぞ。｣





弱い自分に腹が立つ。



強くなりたい。







＿＿そうか、強くなればいいんだ。








そこで記憶はぷつんと途絶えた。

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