いなくなればいいのに… part3 (ページ31)

今日:28 hit、昨日:7 hit、合計:591,921 hit

94-修正あり- ページ31

愛佳side

『じゃあ単刀直入に聞くね？』

｢…｣

お姉ちゃんが私にきくことなんてないじゃん

…

でもそれは私の思い違いだった

『愛佳の喘息…

演技でしょ？』

｢ｯ…！！｣

なんで…

『笑笑

なんで？って顔してるね』

そりゃあね笑

『そんなの勘だよ』

勘？

そんなので私の演技見抜けるはずがない…

『愛佳はさ、お兄ちゃんたちにそばにいて欲しいんでしょ？

だから演技してた』

え…？

なんでよ…

完璧な演技だったはずでしょ？

…

…でも

｢……ぅん

そこまでバレてたんだね…｣

なんか悔しいな

『そりゃあバレるわよ笑

私の妹だもん』

やっぱお姉ちゃんには叶わないか…笑

｢お姉ちゃん…

でもどうして？

どうして私なんかに構うの？

私はお姉ちゃんを殺しかけたんだよ？

しかも私のわがままで。

なんでよ！

なんでそんなに冷静でいられるの？！

まるで…

まるでもう自分がいなくなっちゃうみたいに…｣

『私だって、辛かったし、寂しかったよ

誰もいない家に自分1人

ご飯も1人で、

私なんていなくなればいいのに、って何度も思った

でもね、

そんな時いつもふと目に入るんだ

家族みんなで笑ってる写真が…』

なによ！

なに思い出語ってるみたいになってんの？！

…ふざけないでよ！

･

･

･

私がそう思っていても、

お姉ちゃんの話は先へ続いていく

『…それ見るといっつも思うんだ

またみんなでこうやって笑い合いたい、って

だから私は愛佳がなんと言おうとずっと一緒にいたい

あとほんの1週間だけでも…』

｢…ｯなんで…？

なんで1週間なんて決めつけるの？

ずっと一緒にいたいんでしよ？

だったら一緒にいようよ

みんなで仲直りしてさ((『愛佳！』なに！？｣

『愛佳…ｯ

ごめんね…

それは出来ない』

｢なんでよ！｣

なんで！

そんなのおかしい！

…って心の中で思っておけば、自然に表情に出る。

そんなの演技の常識

･

･

『私あと1週間でいなくなるから…

この世界から完全に…』