どうも、呪縛師です【呪術廻戦】

家のこと ページ47

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虎杖は、Aが腰掛けている段差に同じように座ると、こう切り出した。




虎杖｢何か悩み事？俺で良かったら聞くけど｣
伏黒｢虎杖｣




空気を読め、と虎杖を制した伏黒だが、
それを聞いたAは軽く口元を緩くする。




『悠仁は良い旦那になりそうだな』




虎杖｢え、そう？照れるな〜｣
伏黒｢照れるな馬鹿｣
虎杖｢馬鹿ってなんだよ｣
伏黒｢馬鹿は馬鹿だろ｣





そのやり取りを横目に、

Aは何かを決したように口を開いた。





『恵は知ってると思うけど、

私、今家出してんだよね。もう5年目になるかな』




虎杖｢家出？｣




『家出なんて可愛い言い方だけど、それはもう呪ってやりたいくらいに家が大嫌いで』




伏黒｢…｣


虎杖｢呪ってやりたい、くらい…｣




何でそこまで、というような顔をする虎杖。
苦汁を飲むような表情の伏黒。




『兄がいたの、6つ上の』


虎杖｢…いた？｣


『7年前、呪霊に襲われてそのまま』




それを聞いた伏黒がひどく驚いた様子を見せた。



伏黒｢はっ｣




『表向きは事故死ってなってるから、恵は知らなくて当然…


蘆屋の人間が呪霊に殺されたなんて周りに知られたら一家の名折れなんだってさ』




虎杖｢酷ぇな、それ｣




『兄さんは、真希と同じタイプの天与呪縛で生まれつき呪力がなくて

訓練も受けてなかったから、為す術なく…って』




虎杖｢それで、家のこと｣




『他にもあるよ…


術式でしか人を判断しない、
使えない人間は血が繋がっていようと使用人以下の扱いをする、古い考えのゴミみたいな人ばっか』





そこで言葉を止めると突然後ろから声がした。





釘崎｢歴史ある呪術師の家系ってのはどこも面倒くさそうね｣




虎杖｢釘崎！｣



釘崎｢パシリが遅くて来てみれば……




で、お兄さん、どんな人だったの？｣






伏黒｢(聞くのかよ)｣







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