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夏「Aっ.....!!」
まっすぐ、Aの元へ駆け寄る。
硝「夏油...!無事だったのか、」
夏「いや、そこの呪霊が反転術式をかけてくれたんだ。」
先程の呪霊は、硝子と同時にAに反転術式をかけている。
ふと、夏油は足元に広がる血の量に怯む。
硝「...外傷は少ないんだ。
右肩に1つ、左腿に1つ、そして胸に1つ。
胸は刀で一突きだよ。悟と一緒だ。
残りの2つには、相当な強さの毒を受けてる。」
こんな強い毒、人間に使うような代物じゃない。と硝子は呟く。
夜「この呪霊、Aの意識とは関係なく出てきたのか...
Aを助ける為に」
そう、Aが意識を手放してすぐに、呪霊・紫の上は自らの意思で、顕現した。
硝子達が到着した時には、
毒の巡りは抑えられ、胸の傷は完全に塞がっていた。
夏油はAの手をとり呼びかける。
夏「A、目を覚ましてくれ、A...!」
硝子の鼻から、ツーと血が滴る。
夜「!硝子、無理はするな。
架橋は抜けてる。一度戻ろう、」
そう言い止ようとした夜蛾を、硝子は振り払う。
硝「っ嫌だ、!治療は続ける...!
...容態が急変するかもしれない、
それに悟を迎えに行けるのはAと夏油しかいないんですよ...!」
乱雑に鼻を拭う。
A、Aお願いだから帰ってきて...
涙目になりながら、震える手で術式をかけ続ける。
後にも先にも、彼らが硝子の取り乱した姿を見たのはこの時だけ。
__________________
少しして、2人は解毒をすることに成功した。
硝子が矢で受けた傷を治す。
ピクッ
夏油に握られた手が動く。
みんなに見守られる仲、彼女はゆっくり、目を開ける____
『み、んな.....?』
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作者名:綾ゞ | 作成日時:2020年12月4日 20時