【呪術廻戦】讃美歌

7話 ページ9

「帰らせて貰えません？」

「無理」

やっぱり撤回するんで神様、
ちょっと前からやり直させて貰えません？

「…………今度はなんの用なんですか……
どうせドアの向こうで聞き耳立ててた五条悟さん」

「あの時なんて言おうとした？」

……あの時？

「あの時って？」

「なんで帰ってきたの〜？
って聞かれてたでしょ」

「ん？？」

なんでそんなこと気にしてるんだよ……
あんなに怒ってたのに、
今度は興味津々ですか？
すぐ感情が変わる5歳児ですか？？

とは言わず。

「まさかほんとになんにも出来なくて
ノコノコ帰ってきたんじゃないんでしょ？」

「あんたがそういったんだよ」

「………………催馬楽」

ぐい、と目隠しが上がる。

余計変な髪型だぞ、
と思いながら久しぶりに眺めた青い目は、
あのころと変わらない空色だ。

「ほんとにノコノコ帰ってきたの？」

「耳元で喋らない」

ほんとに何がしたいんだこいつ。

私はさすがにちょっと苛立ってきて、

「ほんとにノコノコ帰って来たんですよ！
ちょっと用事がありましてね！！！」

と叫ぶ。

「用事？なんの？
僕の目見てちゃんと言ってよ」

「なんで目だよ」

私はパシンと頭をはたいて
目隠しを引きずり下ろす。

「今の無礼講でおねしゃす！」

あんたはよくわからん！
帰りたいしこれ以上絡まれたくないから帰る！！

私は出口へ向かって全力疾走した。




「用事ねぇ」

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