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27話 ページ29

「っく」

五条さんを追い出して、
鍵をかけて、
玄関にズルズルと座り込む。

痛い。
息ができない。

メイク落とさなきゃ
お風呂入らなきゃ。
寝るならベッドで。

やらなきゃとは思うのに、
体が動かない。
痛い。

玄関で寝るとかどこの社畜だ。
私は自分で自分を嘲笑って、
無理やり体を立たせて
大きく息を吸い込む。

「あー痛。
有給次いつ取れるんだろ。」

マジで病院行こ。
また五条さんに文句言われるんだろうなぁ。

______________________________________

ことが起こったのは、
その翌日だった。



廊下で突然胸に走る激痛。

「っはっ……?!」

息が止まる。
いつもと違い、
キィーンと長く続く痛みに、
私は思わず胸を押さえ込んだ。

「A先生??!」

虎杖君の声。

「ちょ、ちょっと、どうしたのよ?!」

「顔真っ青ですよ」

いつもの3人組かあ、仲良しね。
なんて現実逃避、
できるような痛みではなく。

「あぁ、大丈夫、
最近たまに痛くなるの。
明日病院行くから。」

任務入って無理だけど。
なんてことは飲み込んで、
心配さすまいと笑う。

「硝子のとこ行くから、
早く授業行っといで」

あと3分よ、と言えばあわて始める3人。

「絶対いってくださいよ」

伏黒くんは心配そうに私にそう言って、
揃って駆けだして行った。

「っふ、ふ……」

ほんとにまずい、
とりあえず硝子……
早退させてもらって病院に……

そう思って医務室まで歩く。

「い、ない、し……」

がらんとした医務室。
オマケに苦手な薬品の匂い。

勝手に早退してしまおう。
そう思うのに視界が白んで、
四肢に力が入らない。

「なん、なの……」

そのまま私の意識はブラックアウトした。

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ワイヤー女 - 新さん» ありがとうございます!!とても励みになります!これからも是非ともよろしくお願い致します! (2020年5月25日 16時) (レス) id: cedc192f36 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっちゃ好きです!!全てが好きです!!更新頑張れぇぇぇぇぇ!!!!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: e596ede8e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年5月23日 18時

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