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22話 ページ24

「そんなに催馬楽が嫌い?」

全力疾走して走り込んだ女子寮。

事情を話して部屋番号を聞き、
私が扉の前にたって聞こえたのは
あの白髪の声だった。

「」

よほど怒っているのか、
低い音が聞こえる。
彼女の返事は聞き取れず、
彼の声だけが響く。

「同じような生い立ちだから、
仲良くなれるかと思ったのに」

ダァン!その言葉のあと、
すごい音がして扉が揺れた。

五条さん……馬鹿なの……??

「出来損ない。ぽんこつ。
恥。愚図。
と、あいつを表すのはこれくらいかなぁ。」

何を考えたのか
私の不名誉をポンポン明かしていく五条さん。

「呪霊が見えるだけ。
術式もなければ呪力もない。
それなのに大人の都合で訓練させられて、
あいつは友人(?)揃って全員亡くした」

「欲しかったのか欲しくなかったのか。
たまたま蔵の中の術式に魅入られて、
僕に勝るとも劣らない術式を手に入れる。
使いこなせもしない
ガキがひとつ五条の家宝を無駄にした。
あいつは1週間懲罰房からかえってこなかった」

「まぁ、呪力は
自分の力にあいつがビビって
出し惜しんでただけっぽいけど、
あいつは馬鹿みたいに呪力を使う
術式を自分のものにした。
それなのに認められない日々。
偶然手に入れた力で、偶然強くなった。
僕に言わせれば誰が見ても使えなかった代物で、
それはただ今まで卑下して来た人間を
認めるのが嫌だっただけだけど。」

「力を手に入れても認めて貰えない。
それでもあいつはへこたれはしなかった。
なんかダサいネーミングの変な術式作り出して、
今じゃそっちをメインで使ってる。
貰った方なんて使わなくても、
催馬楽は充分強いと、
今でこそそう認められてる。
僕はあいつが君の夢の体現者だって」

恥ずかしくなって扉を開けた。

「何人の恥ずかしい過去
暴露してくれちゃってるんですか?」

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ワイヤー女 - 新さん» ありがとうございます!!とても励みになります!これからも是非ともよろしくお願い致します! (2020年5月25日 16時) (レス) id: cedc192f36 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっちゃ好きです!!全てが好きです!!更新頑張れぇぇぇぇぇ!!!!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: e596ede8e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年5月23日 18時

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