本物の怪物【殺戮の天使】 (ページ31)

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ルシ「……だから言っただろ、事故るって」

ザック「事故るってそういう意味なのかよ！？遠回しにじゃなくてストレートに言え！！」

ルシ「よかったな、俺が咄嗟に自分の顔を手で覆って」

ぐらついたザックは俺の方へ倒れてきたため、俺は咄嗟に自分の顔を手で覆った。

危うく本当に事故るところだった。気まずくもなる上に、まだ二人ならいいが、部屋の外にはレイ達が居る。尚更気まずい。

ザック「っつーかくそあちぃ！！もう出るぞ！！」

そう言ってザックは扉を開ける。

隠れていた金庫の外は黒く煤だらけで、ドアもきちんと壊れていた。

ザック「……マジかよ」

その後、ザックは俺の腕を掴み、出口の方へと走った。

部屋の外には、急に爆発が起きたためか、驚いているレイ達がいた。その二人を前に、ザックは両手を挙げて喜んでいる。

ザック「やぁっとくっせぇ部屋から出られたな！つーか、あんなことになるなんてよぉ！あいつも思ってもなかったろうな！」

エディ「いや、そっちはなんか満足気だけど、こっちはヒヤヒヤしたんだよ！？なんで爆発したの！？」

ザック「あ？あー、ちょっとな。ルシファーが爆弾作ってここ爆発させたんだよ」

エディ「爆弾を作ったってどういう状況なの！？それ！！」

レイ「お兄ちゃん、大丈夫……？」

レイが俺に近づいてきて、心配している顔を俺に見せた。

妹の手前、大丈夫だと言っておきたいところだったが、体に少し支障をきたしている。

ルシ「悪い。少し大丈夫じゃないかもしれない。どこか休めそうな場所で休憩を取りたい」

俺は自分の額に手を置いてレイにそう言った。レイは小さく頷くと、エディ達にも声をかけていた。

エディ「お前なんかやらかしただろ！！」

ザック「やらかして……やらか……したな、俺」←

エディ「ちょっと！！」