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和｢…中瀬？｣
｢…ぁ｣
和｢駅着いたけど、今どこ住んでんだっけ｣
あの時と同じ、色素の薄い目が私を捉えるけど
その顔立ちはあの頃より幾分も大人っぽくなってて。
あれから7年も経ってるんだから当たり前なのに
…思い出してたからかな。
なんだか急に知らない人みたいに思えて、目を合わすことも恥ずかしくなった。
看護師になって色んな人と接していく中で
医療の現場では人見知りなんて言ってらんないから
それなりにコミュニケーション能力も身についたとは思う。
だけどやっぱり
二宮くんを前にするとどうしても
上手く言葉が出てこないの。
緊張で、頭が回らなくなるの。
和｢聞いてる？(笑)｣
｢あっ、ごめん！駅、駅だよね！大丈夫！ここからは1人で帰れるから！本当にありがとう！｣
和｢…送るけど｣
｢二宮くん、お家この辺なんだよね？ウチの最寄りここから各駅乗らなきゃだし、時間かかるから…｣
私を送るためだけに電車に乗らせるなんて申し訳なさ過ぎる。
それに…
.
二宮くんの優しさは、何時だって私をダメにする。
だから
和｢…分かった、気をつけて帰れよ｣
｢…うん、ありがとう｣
すんなり頷いてくれたことに
心の底からホッとしたんだ。
和｢つか、病院こっちでしょ？なんでわざわざ電車通勤してんの？｣
｢…｣
今まで幾度となくされてきたその質問。
その理由を言う度に変わってるねって反応をされて
段々本当の理由を言うのが煩わしくなってきて、最近はずっと
病院の近くは家賃高くてって、嘘ではないけど適当な理由を言うようにしてる。
だけど二宮くんには
きっとそんなでまかせ通用しないんだ。
あの頃だってそう、
射抜くような、見透かすようなその目が
言いたいことを言わずに自分に嘘をついてばかりだった私を初めて見つけて
叱ってくれた。
だから私はちょっとずつだけど確実に
強くなれたんだ。
.
｢…電車、好きなの｣
和｢…｣
.
和｢鉄オタ？｣
｢そっちじゃなくて！｣
和｢(笑)｣
｢電車に揺られてる時間が好きで…落ち着くっていうか、なんか心が休まるの｣
和｢へぇ｣
｢それにこの辺都会すぎて、田舎育ちの私には空気が合わないっていうか…｣
和｢田舎って俺らみんな同じだけど(笑)つーかそこまで田舎じゃねぇわ｣
｢…そうなんだけど｣
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和(プロフ) - (名前りんさん» りんｻﾝ、コメントありがとうございます！(*´ω`*)うわぁ、前作から…嬉しいです。有難いです。(´；ω；`)こちらも、前作に負けないくらい切なくするつもりなので(笑)、引き続き楽しんで頂けると嬉しいです！更新頑張ります(^^) (2020年4月24日 19時) (
レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - ひろこさん» ひろこさん、コメントありがとうございます(^^)わーい、めちゃくちゃ嬉しいです！甘酸っぱい青春…私も大好物です(笑)そんな青春を思い出して貰えるようなお話にしたいと思うので、また是非よろしくお願いします(*´ω`*人) (2020年4月24日 19時) (レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
(名前りん(プロフ) - 新作も前作に引き続き大好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年3月31日 17時) (レス) id: c02e8af171 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - この甘酸っぱい感じ。大好物です！和さんの作品、大好き！ (2020年3月28日 8時) (レス) id: 7819f221c3 (このIDを非表示/違反報告)
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