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公園の前で洸太と別れて
電車に乗って最寄りの駅に着いたのは
22時半頃だった。
電車に揺られながら貰ったカードをずっと眺めてたら
各駅とは思えないほど一瞬で着いて。
なくさないように大事にって思ったら、パスケースにしまう時指が震えた。
そんな自分が可笑しくて
笑いそうになるのを隠すためにマフラーの下に口元を埋めた。
家までの帰り道、見上げた空は星空で
都会から少し外れただけでこんなに綺麗に見えるんだからやっぱりここに住んでよかったって
改めて思う。
毎日歩いていてこんな風に空を見上げたのは数えられるくらいしかなくて
どれだけ自分が狭い世界しか見てなかったのか
今日で何度も
思い知らされた。
そう言えばいつもそうだったな…
下を向いてばかりだった私を
広くて明るい世界に連れ出してくれたのは
いつも二宮くんだった。
二宮くんといると、自分が自分でいることを許された気がして
自信が持てて
前を向けるの。
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『アンタのそのバカ真面目なとこをとやかく言うヤツが居たとして、そんなヤツら将来アンタのそのバカ真面目なとこに救われるヤツの比じゃねぇよ』
丸くて可愛いと思っていた背中は意外と大きくて
そんな背中に揺られながらその言葉を聞いた私はあの日
馬鹿みたいに泣いた。
そしてあの瞬間…
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二宮くんを好きだと気付いたんだ。
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『…またな』
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｢…｣
ふいに脳裏を掠めたのは
さっきそう言って微笑んでくれた二宮くんで。
なんで今このタイミングでそれを思い出したのか
自分でも驚いて
そして何事も無かったように静かに
胸にしまった。
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大丈夫。
大丈夫…。
自分にそう言い聞かせなければいけないほど
この日の私は浮き足立ってたんだ。
久しぶりに沢山話して
懐かしくて、楽しくて。
でもそれは
ただ幼い初恋に浸っていただけだって
必死に思い込もうとしてた。
だからかな？
.
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どこからか湧いてくる焦りに任せ速めた足取りで
家に辿り着いた時、
私の部屋の前で手に息を吹きかけ寒そうにしていたその人が
私を見つけて見せた、太陽みたいな満面の笑みに
胸が潰れそうになった。
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雅｢…おかえりA｣
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和(プロフ) - (名前りんさん» りんｻﾝ、コメントありがとうございます！(*´ω`*)うわぁ、前作から…嬉しいです。有難いです。(´；ω；`)こちらも、前作に負けないくらい切なくするつもりなので(笑)、引き続き楽しんで頂けると嬉しいです！更新頑張ります(^^) (2020年4月24日 19時) (
レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - ひろこさん» ひろこさん、コメントありがとうございます(^^)わーい、めちゃくちゃ嬉しいです！甘酸っぱい青春…私も大好物です(笑)そんな青春を思い出して貰えるようなお話にしたいと思うので、また是非よろしくお願いします(*´ω`*人) (2020年4月24日 19時) (レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
(名前りん(プロフ) - 新作も前作に引き続き大好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年3月31日 17時) (レス) id: c02e8af171 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - この甘酸っぱい感じ。大好物です！和さんの作品、大好き！ (2020年3月28日 8時) (レス) id: 7819f221c3 (このIDを非表示/違反報告)
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