ジミンくんを断れない。

10.嫌な思い出 ページ10

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JM side



だから、だから嫌だった。
何があってもメンバーにAを見せたくなかった。
特にジニヒョンとテヒョンだけは。




『ジミンくん、もう１１時だけど…お仕事大丈夫なの？』




「明日、休み。だから泊まる」




Aにジニヒョンが彼氏だと紹介された、あの日から毎日連絡するし時間があればAの家に行く。





「もう眠い」




『ベッド使っていいよ。私は、片付けするから』




「わかったー」




『ジミンくん、おやすみ。』




「…おやすみ。」




ベッドに入ると、昔から変わらないAの匂い。





「ジニヒョンが彼氏なら、泊まっていいとか言うなよ。…バカ。」





中学まで一緒で、高校は別だったけど
家が隣だから安心しきってた。
そして
俺たちは、距離が近かったからAには
俺だけしかいないって思い過ぎてた。




「自分がモテるって、自覚しろよ…」




正直、Aは可愛い。
アイドル並みにってわけじゃないけど
ほっとけない可愛さがある。
だから
高校は別になって友達から聞いて知った。
Aがモテるってこと。




「…ずっと俺だけ見てたくせに。ジニヒョンと簡単に付き合うなんてバカA。」





そう言う俺もバカなんだ。
Aよりも、ずっと。
Aが好きだと言えない大バカなんだ。




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