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「…え、現実って」
JK「ごめん。なんか俺もまだ寝ぼけてて、ヌナがそんな可愛いこと言うから夢かと思って」
「えっと」
突然そんな甘いことを言うジョングクに言葉が出ない。
JK「悲しい夢見たの?」
「…あ、そうなの」
JK「前も言ってましたよね、それ」
「うん、最近ほぼ毎日で…」
まだかすれた眠そうな声で、でも優しい声で私の話を聞いてくれるジョングク。
JK「じゃあ、最近あんまり寝れてないの?」
「……うん」
JK「………」
私の返事を聞いたグクはしばらく黙った。
JK「ヌナはさ、今俺の声が聴きたくて電話してくれたんだよね?」
そして突然そんな事実を再確認してきた。
「…え、うん、そうだけど」
改めて本人から確認されると恥ずかしくなる。
JK「……俺、今日の夜
ヌナの家に泊まりに行ってもいい?」
ジョングクはしばらくの沈黙のあとそんなことを言った。
「…え?」
びっくりしすぎて、思考が止まった。
JK「…あー、いや、ごめんなさい。
調子のったかも、俺」
「いや、そうじゃなくて…」
ほんとにそんなことは思ってない。
けれど、好きな人が自分の家に泊まりに来る。
そんな唐突な提案。
JK「俺の声聞いてちょっとでも安心できるなら俺が隣にいたらヌナ少しは寝れるかな、とか思ったりしたんだけど…」
さすがに調子乗りすぎました、ジョングクはそう付け加えた。
…いいんだろうか、素直に甘えても。
正直、最近ほんとにあまり眠れてなかったからその提案はありがたかった。
なんだかジョングクが側にいてくれるとよく眠れるような気がした。
…逆にドキドキしすぎて寝れないかもだけど。
「……えっと、あのジョングクは今日仕事何時に終わるの?」
JK「22時ぐらい、かな」
「次の日は朝早い?」
JK「いや、朝はゆっくりだったと思う…」
それなら、
「…じゃあ、お願いしてもいい?」
素直にそうお願いした。
JK「…もちろん」
ジョングクは嬉しそうに笑った。
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作者名:ナノカ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年3月31日 19時