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目が覚めるとやっぱり涙が頬を伝っていて、胸は張り裂けてしまいそうだった。






夢の中の私がどれだけ恋人の男の子を大切にしているのか痛いほどに伝わってきた。








あんなに誰かを好きになれることってそうそうないことだよね…









なんて思わず夢の中の私に感心する。

そんなことを考えて気を紛らわせないと、今の私が侵食されていくような気がした。







辛い。とても辛いのに、夢の中の私たちがどうなるのか続きが気になってしまう。

そして幸せになってほしいと願ってしまう。








そんなことを思ってジョングクを思い出す。








夢の中で愛する人と離れ離れになってしまいそうだったからだろうか。


ジョングクに会いたくてたまらなくなった。






それはあくまで夢の中の話なのに、ジョングクは私の側にいるって安心したくて。







思わず電話をかけた。





JK「………はい」




彼のかすれた声を聞いて、ハッとした。




…まって、今何時…




そう思って部屋の時計を焦って見ると、5:50 時計の針はそこを指していた。





「あ!ごめん…寝てたよね」






時間も確認せずに電話をかけるなんて迷惑すぎるでしょ…







JK「…ううん、起きてたよ」






焦る私にそんな優しい嘘をつくジョングク。

けれどそのかすれた声がさっきまで寝ていたことを物語っていた。







「ごめん、ほんとに。あの、なんでもないの。

またかけ直すから…」







電話を切ろうとすると、







JK「ヌナ、何かありました?」







グクはそう尋ねた。


なにかあったかと言われたら、ほんとになにもないから余計焦る。





ただ悲しい夢を見て、ジョングクの声を聞きたくなっただけ。








「あの、ほんとに何もなくて、」


JK「…なにもないの?」







こんな朝早くに電話をかけといて、何もないなんて信じてもらえないだろう。


あまりにも迷惑な行動をやってのけたことに後悔して、その罪悪感から素直に本人に理由を言うことにした。








「…ごめん、ちょっとまた悲しい夢みて。

なんかジョングクの声聞きたくなっちゃって…」


JK「………」






私のそんな言葉を聞いたジョングクはしばらく黙っていて、それに不安になる。








「ほんとごめんね。あの、切るね」






私が焦ってまたそう言うと、






JK「…え?まってこれなに、現実?」






ジョングクはそんな訳が分からないことを言った。







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作者名:ナノカ | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年3月31日 19時

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