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私は非常に困惑していた。







私の言葉にジョングクが涙を浮かべたから。







どうしたらいいのか分からなくて、とりあえず気付いてないふりをして言葉を続けた。


けれどそれは逆効果だったみたいで、私の言葉を聞いたジョングクはすっと一筋の涙をこぼした。






えええ!なに、私やらかしちゃったの?







ジョングクがなんで泣いたのか分からなくて、きっと私は側からみたら面白い柄ぐらいにおろおろしているんだろうと思う。






するとそんな私を見たジョングクは涙を拭いながら、






JK「はあ、ヌナが愛のこもったこと言うから感極まっちゃいました」






どうしてくれるの。

そう付け加えて笑ってみせた。








…私のあんな言葉で感極まって泣いたの?







なんとなく納得はいかなかったけど、ジョングク自身がそういうからそれ以上そのことについて言及はしないことにした。







涙を拭っているジョングクを見つめていると、その視線に気付いたジョングクが、ん?と首を傾げてみせた。





なぜかその姿にも私の心臓は跳ねる。






…いやいや、私の心臓重症でしょ。

泣いてるジョングクにまでときめくなんて。








JK「あ、そうだヌナ」





ジョングクは何かを思い出したかのように、彼のジャケットのもとへとゴソゴソ移動する。そしてそのポケットから何かを取り出すとまた私の隣へと戻ってきた。








JK「…あの、もう一個渡したいものあるんだけど」


「え、なに?」


JK「もらってくれる?」


「え、なんなの。ちょっと怖いんだけど…」







もらってくれる?なんて確認をわざわざとるジョングクに一体何をくれるつもりなんだと怖くなる。







JK「別にそんな変なものじゃないから。

…ただヌナが素直に受け取ってくれるかがちょっと心配なだけで」







ジョングクはそう言うと、彼の大きな手のひらにすっぽり収まるぐらいの小さな箱を私の目の前に差し出した。







72→←70 【JK】



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作者名:ナノカ | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年3月31日 19時

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