7.俺の能力教えてあげる ページ7
ym.side
やっぱり無理なのかな。でも俺があきらめたら意味ないよな。
山田『嫌だとは思うんですけど、俺は先輩の声が聞きたいです。』
伊野尾「・・・」“絶対に嫌”(マジで何なの。俺だって話せたら話してるのに、)
山田『あの、今からめちゃくちゃ変なこと言いますね。』
伊野尾「?」(変なこと?)
こうなったら言うしかない。
山田『俺は、人の心を読むことができます。だから先輩が話さなくても、ある程度、いや本音が全てわかります。』
伊野尾「・・・」“嘘をつくならもっとマシな嘘にして”(もし本当に聞かれてるなら、いやでも)
山田『今何かを躊躇してますよね。思うだけでいいです。話さなくても書かなくてもいいです。』
お願い、信じて。
伊野尾(今もこれ聞かれてるの?)
山田『うん、聞こえてるよ。』
そういうとすっごく驚いた顔をする伊野尾先輩。信じてくれたかな。
伊野尾(、、、話せなくなっていった理由は言えない。でも、他の話なら別にいいよ。)
山田『やった!ありがと。』
伊野尾(さっきまで意地でも俺の声聞こうとしてたのに。変な奴。)
山田『変な奴ってひどくない?』
本当にみんなひどいよな。もっとマシな言い方できないのかよ。
山田『何話そうかな〜。』
伊野尾(何も話すことないなら寝てもいい?)
山田『ダメ。』
伊野尾(でもすることないじゃん。)
山田『じゃあ俺に何か聞きたいことない?』
今までは俺から聞いてたし何かあるでしょ。
伊野尾(なんで毎日会いに来るの?)
山田『楽しいし、好きだから。』
伊野尾(昼休みに来ないのはなんで?)
山田『ちょっと用があって、』
昼休みは会いに来れないからお弁当だってことも知らなかったんだよね。
心の声で好きなものとか、してほしいこととか分かるから、相手に合わせて会話してるとそのせいで
「私のことわかってくれる!」とか思われて告白しに来る人がいるんだよね。
俺のどこが完璧なのかわかんないし、悪いけど全員興味ないから断ってる。
伊野尾(ねぇちゃんと言ってよ。誤魔化すとか酷い。)
山田『その、告白をね。』
伊野尾(俺よりいい人絶対にいるじゃん。)
山田『俺はいのちゃんしか興味ないもん。』
伊野尾(告白しに行く人がかわいそう。)
山田『それ俺よりひどいこと言ってるからね?』
ここまで言っても響かないのはなんでだろう。
話せなくなった理由と関係あるのかな。
90人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:百折不撓(ひゃくせつふとう) x他1人 | 作成日時:2023年1月29日 16時