心の声で恋をする (ページ2)

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2.変わった先輩ページ2

ym.side
保健室行こうかな。ちょっとやばい。

岡本「あれ、山ちゃん大丈夫？」(歩くの遅いような気がするな)

知念「どこか痛いの？」(なんか変だな。おごってもらえないと困るんだけど。)

悲しいことに聞こえてくる心の声は嘘じゃない。

おごる気無いんですけど！

山田『ちょっと保健室行ってくるわ。』

岡本「ゆうてぃにも伝えておくね。」(今ゆうてぃってどこ行ったんだっけな。)

知念「今日は帰り別々ってことでいい？」

知念の心の声聞くと嫌になってくるからちょっと聞くのやめよ。

山田『うん。』

ちなみにいつも、俺・知念・ゆうてぃ・圭人で帰ってるよ～。

くだらない話しかしてないけど。

コンコン
山田『失礼しまーす。』

あれ、誰もいないな。

山田『ちょっとベッド借りまーす。』

(誰？バレてない？)

なんか聞こえる。どこからだ？

山田『あの、誰かいます？邪魔なら出ていきますけど、』

(え、あ、ど、しよ。でも、)

山田『えっと、どこですか？誰かいますよね。』

(で、出た方がいいのかな。)

なんだろう。心の声は聞こえるのに姿が見えない。

まさか・・・幽霊？もしくは精霊とか？

いやそんなわけがない。どこだろう。こうなったら、必殺

山田『わっ!!』

大声！急に大声出したら誰でもビビるでしょ。

？「っ！？」(何、急に！ていうかバレちゃったじゃん。どうしよ。殺されるかも、)

山田『あ、ごめんね？急に大きい声出して。えっと君は、』

え、待ってこの人ネクタイの色違う。

この色って2年生じゃない？先輩じゃん。めっちゃタメ語になっちゃったよ。

山田『すいません。まさか先輩だとは思ってなくて、』

伊野尾(いやいや、そんな。気にしなくていいのに。)

全力で首を振っているけど、聞こえてくるのは心の声ばかり。

山田『あの、お名前は？俺は、山田って言います。』

伊野尾(あ、そっか。忘れてた。)

先輩はメモ帳を出して俺に見せてきた。

山田『伊野尾、慧ですか？』

伊野尾(そうだよ。)

首を縦に振る先輩。

山田『先輩、変わってますね。』

伊野尾(やっぱり隠れてればよかった。ていうか初対面で変わってるってなんだよ！失礼だな。)

髪はぼさぼさだけど、肌や手先はとても綺麗に見える。

一言も話さないし、メモ帳持ち歩いてるし、変わった人だな。

それに、喋らない先輩の話なんて聞いたことないな。