彼女 2 ページ2
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「お、おはよう!」
「おはよう」
クラスに入ったらやはり降谷はもういた。そして思った通りの質問を投げかけてくる。その答えは考えてる途中だというのに
「なぁ、僕と君が付き合ってることになってるんだけど何か心当たりないか?」
「な、なな、ナイヨ?別に何も無いからね!?」
「そうか?まあ、いいや」
いいのか。そんな簡単に。じとーっと怪しまれるような視線で見られたけど、途中で興味を無くしたのかそれ以上話しかけてこなかった。………我ながら隠すの下手だな
「あ、Aちゃん。ゼロと付き合ってるって本当?」
「へっ!?」
「女の子達がAちゃんに言われた〜って言いふらしてたから。もっと早く言ってくれればお祝いしたのに」
諸伏がこちらに来た時に質問してくる。さっきその話終わったよ!!戻してこないで!!!しかも困ることに、私が自分で言ったということをサラッと暴露してるじゃ無いか。気づかれちゃうよ!!
「わ、私言ってない、よ。そんなこと」
「そうだ。さっき否定していた。Aが嘘つくはずないだろ?それに俺とAはそういう関係じゃ無い。ただの友達だ」
「う、うん。そうだね。友達だよ」
自分で言ってて苦しくなった。好きな人に嘘をついているという罪悪感。それに加えて恋人という関係を完全否定。少しも照れていたりしてなかった。むしろ、迷惑極まりない、という感じだ。実質フラれたってことだね………
「ふぅーん。そっか。ごめんね!変なこと言っちゃって」
諸伏は少し考えるような仕草をした後、いつものような笑顔に戻って降谷と話し始めた。バレてなさそうでよかったよ。
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作成日時:2022年6月18日 17時