【WT】ボーダー隊員休憩所 １杯目【迅悠一】

・ ページ27

緩む頬を隠すこともせず、有り余る衝動にぱたぱたと足をばたつかせてしまう。


また食べに来て下さるんですか〜！？と思わずテンション高めに返信を打ち、当たり前じゃん。とびっくりマークの付いたメッセージのテンポの良さにアプリを閉じる事ができない。


一生眺めていられる。と思っていれば、とっても美味しいしね。とパスタを食べる犬のスタンプに笑ってしまう。


「スタンプの使いどころが可愛い」


自室なのが幸いし独り言でテンションの均衡を保っていたものの。


「Aちゃん、いるし。」



べ、と舌を出して笑っている絵文字と共にぽんっと送られてきた一文。



「…っ！プレイボーイだなぁ…！？」


均衡など、保てる訳がない。


夜中だというのに枕に向けくぐもった声を上げ、返信を迷う。今思考が正常に働く自信などさらさらなかった。


それでも夜中のテンションも味方し、迅さんが来てくれるなら頑張ります。と同じ絵文字を語尾に着けついに送信してしまう。


送ってしまった。と熱を持つ頬を冷ますべく手で扇いでいれば、ぽん、とまたメッセージを知らせる音が届いて。


「ボーダー隊員の憩いの場になりそう。それならもっと、会いに行くね」


わーい、ととてつもなく喜んでいるわんこのスタンプと共に、届く文面。


だから本当に、本当に、ずるい。


憩いの場になれるようにもっと頑張ります。とひとこと返すだけの文面にさえも手が震える。


待ってますも、絵文字やスタンプも、少しずつ慣れてリズムよく会話が進む。

幸せを噛みしめていれば、もう夜中だからゆっくり寝なよ。と攻撃性の高いワードに思わず心臓を抑える羽目になった。私は純情すぎやしないだろうか。


「幸せ過多でどうにかなっちゃいそう」


これはやばい。と上手く言葉にならない感情に深呼吸しつつ、お礼を告げ電気を消した。

うかれ気味→←ご本人様ですよね。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す