26. チーム ページ26
翔side
智「で、本だっけ?今から取りに来る?」
翔「うん、いい?」
智くんが頷いて歩き出したので俺もついて行くとみんなもぞろぞろと後ろについてきた。
和「この後どうします?チームって一緒に住むんでしたっけ?」
翔「あっ本当だ、どうするんだろう」
智「はぁ…じゃこの後もっかい校長室かな」
そう言っている間に智の部屋に着いた。
智「どうぞー探すから入ってちょっと待ってて」
智の部屋は色んな物があった。積み上げられた本、描きかけの大きなキャンバスと絵の具、びっしりと文字が書いてある紙の束それに何故か釣り竿
雅「すごいねーこの部屋。リーダー絵描くんだね」
智「ん?うんっていうかなんでリーダー?」
雅「チーム組むんでしょ?だからリーダー。さっき和も呼んでたじゃん」
翔「智くん以外にこのチームのリーダーいないでしょ」
智「えー」
智がゴソゴソと探しながらそう答える。
智「あ、あった。はい、翔くん」
翔「ありがと」
俺はその本を開いて驚いた。全部手書きの古典で書かれている。これは読むのに時間かかりそうだ…
翔「智くんこれ何日ぐらいで読んだ?」
智「…一週間ぐらい?授業サボってたし」
翔「…倍以上かかりそう」
和「俺も手伝いますよ。半分ぐらい分けて下さい」
翔「出来るの?」
みんな同じ学年ではあるけど和は年下、これには慣れが必要だ。教えて貰ってすぐ出来る事じゃない。俺は小さい頃嫌というほどやらされて覚えたけど。
和「出来ますよ。翔さんほどじゃないけど俺優秀なんで」
悪戯心たっぷりのニヤリと笑った顔でそう言う。これなら大丈夫そうだと思いありがたくお願いすることにした。
翔「じゃあお願いします」
智「校長室行こー早く行ってご飯食べたい」
その声でまた、みんなでぞろぞろと歩いて校長室へ向かう。
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作者名:紀衣 | 作成日時:2021年1月11日 21時