二章 ページ26
-zm side-
ここは…。どこだ？
ただただ真っ白い空間が広がっている。
肉体はある。
でも、上下の感覚が無いむずがゆい空間だ。
取り敢えず前に歩いてみる。
20秒程歩くと、シャオロンがいた。
やっと会えた…！俺以外に人はいないかと思った…！
「おーーーい！シャオローーーーーン!!!」
シャオロンは振り返る。
その目はいつもの黄色く輝く目ではなく、
怒っているときに見せる、山吹色であった。
sha「喋り掛けんなや。無能がよ。
失望したわ。お前がそんなに弱っちいなんて。」
「シャオロン………!?」
kn「お前、もうちょっと強い思っとったわ。残念やな。」
どこからかシッマも現れ、
言うはずのない言葉を投げつけてくる。
tn「これからはもうちょっと頑張ってな。」
トントンらしい気遣いのできた言葉が飛んでくる。
でもそれが妙にリアルに聞こえて尚更気持ち悪い。
rbr「ゾム、もうちょっと頑張った方がええんちゃう？」
いやや。
em「見損ないましたよ。」
もうやめて。
os「あ〜あ。」
もうやめてや。
gr「これからは我々と関わらないでくれたまえ。」
もう、いなくらなんといて…！
俺頑張るからっ……!!!
おねがいっ……!!!
.
.
.
「ハッ……!!」
医務室のベットの上。
どうやら夢から覚めたようだ。
ここには誰もいない。
いるのは…、ドラゴン。
魔法を使った形跡や余韻が無い為
ドラゴンが悪夢を見させたわけではなさそう。
ドラゴンはジッとこっちを見つめている。
俺も目を合わせる。
『(こんにちは。ゾムさん。)』
「…自我あるんやな。」
ドラゴンは目で語り
俺は聞きながら言葉を発す
『(皆さんと話すうちに芽生えました。)』
「さっきみたいに人間にならへんの？」
『(なったとしても、喋れません。)』
「練習中なんや、頑張ってな。」
なんで敵の応援してんねやろ。
コイツのせいで辛くなったのに。
なんでかわからんけどしんどいのに。
『(私の事が憎いですか？)』
突然に聞いてきた。
うん。と言いたい所だけど、ここは抑える。
「別に。」
『(誰しも、一番でいたいものです。
皆に褒められて、称えられて、謳われて、信頼される。
それが欲しくて皆頑張るんです。人間、皆自己中心的ですよ。)』
何やコイツは。
何を言い始めたかと思ったら。
自論かよ。知らんし。
『(言い方を変えましょう。
あなたは、仲間に褒められたいですか？)』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 701人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えもんが - 初コメ失礼します！応援してます！投稿も頑張ってください！ (2023年3月19日 15時) (
レス) id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
エモンガ - 初コメ失礼します！応援してます！投稿も頑張ってください！ (2023年2月25日 16時) (レス) @page47 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
まこち(プロフ) - 初コメ失礼します🙇♀️続きが凄く気になります!!更新待ってます!! (2022年1月18日 20時) (レス) id: 2e33e63444 (このIDを非表示/違反報告)
めぃうゆ - コメ失礼します！とても好きです！今まであまり見てこなかった内容なので、とても楽しく読めました！無理せず更新頑張ってください！！応援してます！ (2021年11月27日 20時) (レス) id: 76ee8eba35 (このIDを非表示/違反報告)
ロクロ - いや、ほんま、、、、。もう、ほんま、、、、、、。最高屋あああああああああああああああああああああああああああああ (2021年11月13日 22時) (レス) @page43 id: 315f44b475 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海月 | 作成日時：2021年9月21日 19時
