二章 ページ19
-ni side-
はい。
兄さんです。
今からグルッペンと一緒にドラゴンの訓練を行います。
gr「よーし!今から闇の結界を張るゾ!」
グンッと、鈍い音を立てて辺りが黒い空間になる。
しばらくして黒い霧が晴れグルッペンとドラゴンが目に入る。
この不思議な感覚にも慣れたものだ。
さっきまで薄い黄色だったドラゴンの尻尾は、
濃い水色になっている。
…なぜ尻尾の色が変わるのだ?
ni「あのさ、なんで尻尾の色が変わるの?」
ドラゴンと目を合わす。
『(分かんない。怖くてビックリした時はエメラルドグリーンになった。
撫でられて気持ちよかった時は黄色に。
この結界の感覚に純粋にビックリしたらこの色になった。)』
ni「…ってことは感情によって色が変わるってことか?」
gr「、そうらしいな。」
ni「それで自我があることがバレなければいいんだけどね。」
gr「自我は無くても感覚はあることで収まるんじゃないか?」
ni「確かに。」『(確かに。)』
ni「さあ、まずは火からいこうか。」
まずは指先に紅い火を灯してやる。
ni「これは出せる?赤くメラメラと燃える炎をイメージして…。
ちょっと肺の空気をおすそ分けして…、水色のより温度の高い炎にしてやる。」
ブオッという音と共に俺の指先の炎が青色に変わる。
ドラゴンはというと、目をつむってイメージをしている。
…ちょっと苦しそう。
グルッペンの方を見ると、
「お前は…。ドラゴンが可哀想そうだろ。」という目をしている。
そうなのだ。自分でも結構イジワルな事をしたと思う。
なんせ、初心者に【無詠唱】をやらせようとしているのだから。
【詠唱】すれば誰でもできるのだ。【無詠唱】は軍の中でも出来る者は限られる。
幹部と、介護班(回復魔法だけ)と、副隊長くらい。
毎日練習しても中々できないものなのだ。
まぁ、7億も魔力があるからできるとは思う。
………!?空気がピりつく。
今まで感じたことのない程の魔力!
この小さなドラゴンが放っているとは思えない程の濃さ。
すると、目をつぶったままのドラゴンは小さな手を前にかざす。
そこから大きな、いや巨大な炎が空気を焦がす。
気管が熱い。目も開けてられない。
青々とした炎は大きく大きく膨れ上がる。
海のように蒼く、
気球のように大きい炎。
ん!? あ、あれは…精霊だ!!!
一定以上の難しい魔法には精霊がついてくるのだっけ。
だとしたら無詠唱でここまでの作品を作り上げたコイツは…!
…面白いな。
701人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えもんが - 初コメ失礼します!応援してます!投稿も頑張ってください! (2023年3月19日 15時) (レス) id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
エモンガ - 初コメ失礼します!応援してます!投稿も頑張ってください! (2023年2月25日 16時) (レス) @page47 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
まこち(プロフ) - 初コメ失礼します🙇♀️続きが凄く気になります!!更新待ってます!! (2022年1月18日 20時) (レス) id: 2e33e63444 (このIDを非表示/違反報告)
めぃうゆ - コメ失礼します!とても好きです!今まであまり見てこなかった内容なので、とても楽しく読めました!無理せず更新頑張ってください!!応援してます! (2021年11月27日 20時) (レス) id: 76ee8eba35 (このIDを非表示/違反報告)
ロクロ - いや、ほんま、、、、。もう、ほんま、、、、、、。最高屋あああああああああああああああああああああああああああああ (2021年11月13日 22時) (レス) @page43 id: 315f44b475 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:海月 | 作成日時:2021年9月21日 19時