ユウガオ【濱田】

Vain Love３６ ページ38

｢そんな顔しないで。
心配したけど、もう手当終わったし
大丈夫！！ね？｣









そう言いながら、
崇裕の顔を覗き込んだ。









崇裕｢……おう。｣









ほんの少しだけど弱々しい声。
でも、その声はやっぱり優しさが含まれてて。









覗き込んだ顔とその声を
少し愛おしく感じてしまった。









『崇裕はもう座って待ってて？
なんだか、危なっかしくて……』









崇裕｢えぇ、ごめんなぁ？
俺がやるって言うたのに……。｣









『私、料理するの好きだし、
全然良いよ？』









……なんだか懐かしいこの感じ。









でも、望は料理出来たなぁ。
私よりも手際良くて、
私がやることほとんど無かった。









崇裕｢じゃあ、Aの手料理、
楽しみにして待ってるわ。｣









『う、うん』









あぁ、また“望”だ。









今は、崇裕さんだけなのに。

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