ユウガオ【濱田】

Vain Love３３ ページ35

崇裕さんが戻ってきた。







眼鏡をかけた崇裕さんの雰囲気は、
なおさら柔らかいものだった。









そんな柔らかさに引き込まれるように、

私は、眼鏡をかけた顔を
無意識に見てしまっていた。









崇裕｢…Aさん？
あの。俺の顔、変ですか…、？｣









顔を少し赤くした崇裕さんに
そう言われて、どれだけ見ていたかがわかった。









『え…！！
あ！いや！なんでも、ない…です…、』







崇裕｢風呂上がりなのに、
顔になにかついてるかと思いましたわ｣








さっきのことは、何も無かったように
そう言って、照れ笑いした。









崇裕さんって、
本当に大人な人だ。






…いや、
私が幼いだけかもな。









崇裕｢Aさんのことお誘いしたのはいいんですけど…、
なにしたらいいか分からんなぁ…、、。｣







『そ、そんな…。
私も、甘えちゃったりなんかして…。』









崇裕｢いいんすよ。
俺が勝手にお誘いしただけなんで｣









なんでだろう、
やっぱり、崇裕さんと居ると気持ちが少しだけ和らぐ…。









崇裕｢あ！！きーめたっ…！｣







『急に、なにをですか？？』









崇裕｢えーっとですね。
これから、敬語なしにしません？？｣








少し驚いた。
けど、当の崇裕さんはと言えば、

無邪気な子供みたいな笑顔を浮かべた。

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