玉狛のヤベェ銃手【WT】 (ページ39)

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後日、Aから電話がかかってきた。

「お母さん無事だって！さっき病院から連絡が来て…！」

京「そうか…良かった…お見舞行くか？」

どちらかと言うと俺はおばさんが無事だったことよりも
Aが元気を取り戻したことに「良かった」と思っていた。(ちゃんと無事で良かったとは思っている。)

「今日は検査とか色々あるからダメだって言われたけど、明日ならお見舞いに来ていいって言われたの！明日お父さんとお兄ちゃんとお見舞いに行くら、また今度一緒に来てくれない？」

京「…ああ、わかった」

昨日と打って変わって、嬉しそうに話すAに
思わずこちらも笑みがこぼれる。

……本当に良かった。

「お兄ちゃんー！」「あそぼー？」

京「少し待ってて」

遊びに誘う弟妹達にやんわりと断り、電話に向き合う。

京「悪い。今弟達と遊んでる途中だったんだ。また後でかけ直す。」

「えっ、そうだったの？ごめんね邪魔しちゃって。わかった。また後でね」

プツリ、という音を立て電話が切れる。

「お兄ちゃん〜」「はやくはやくー」

「今行く」

*

三日後、おばさんのお見舞いに行ったが数箇所の打撲と、
右腕を骨折しただけで、命に関わる怪我はなかったと言う。
あと五日もすれば退院だと、嬉しそうに笑っていた。

帰り道、「五日後が楽しみ」「早く来ないかなぁ」と
ニコニコしながら話していると、急に真剣な顔つきなり

「あのね……私ね」

俺にとって、絶対言って欲しくないことだった。

「…ボーダーに入りたい」