反社(本業)とJK-2【東リべ】

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｢何揉めてんだァ〜？｣

｢蘭さん！おかえりなさい！みなさんもお疲れ様です！｣

｢ただいま〜｣

｢でっっっったなこの反社野郎ォ！！！｣

｢なんかでっっかい厳ついおじさんいるんだけど！？！？ナイフでいける！？いける！？｣

｢いけません。｣





手に持っていた果物ナイフをものすごい速さで構える本庄の手を、Aがすかさず抑える。どちらの動きにも無駄がなく、お前らどこでそんなもの覚えてくるんだもツッコミそうになる。





｢今はお前ら反社に構ってる暇はすこっっっしもねぇの！！分かる！？！？命の危機なんだよさっさと手ぇ洗って座れや病原菌を落とせ！！！！Aと姫莉に移すなよ！！！！｣

｢てめぇマイキーになんて口聞いてんだ！！！ガキだからって容赦しねぇかんな！！！！｣

｢上等だわドピンク！！！表出ろ！！！！｣

｢お前ら喧嘩すんなよ……｣

｢鶴蝶さんこれどう切ればいいですか？｣

｢どさくさに紛れてキッチンに立つな……！｣

｢てめぇ目ェ離した隙になにしてやがんだバカタレ！！！！｣





どうやら、彼らはみんな久井をキッチンに立たせぬように必死らしい。そのせいなのか、三途の放ったマイキーという単語にも反応がない。あっちで揉めてこっちで喧嘩。挙句には本庄も槇島に便乗し始める勢いだ。レオは困った様子で蘭の隣に座った。かと思うと、フライパンとお玉を手に持ったAを目にしてすぐ、顔を覆うようにして伏せをした。

次の瞬間、いつぞやのバラエティー番組かよとツッコミたくなるほどの勢いで、カンカンカンカン！！！！とフライパンにお玉をぶつけ始めた。

その耳を劈くような音に、全員の動きがピタリと止まる。





｢全員静かに！！！！勇作はキッチンに立たない何もしない大人しく座ってなさい！！！！そこは直ぐに喧嘩をしない売らない買わない暴れない！！！！以上！！！！皆さんお返事は！！！！｣

｢｢｢はい！！！！｣｣｣

｢よろしい！！！……さ、外から帰った皆さんは手を洗ってきてください！今の時期は風邪が流行っていますから！｣





未だフライパンとお玉を手に持ち、いつも通りの笑顔を浮かべる彼女に、反社の彼らは情けなくもコクコクと頷いて洗面台へと整列状態で向かった。残された方の反社と幼馴染たちは、先程とは打って代わり作業に取り組み、久井は大人しくレオと遊んでいる様子だった。

以外に物理派なんだな、なんて、彼女の新たな一面を見てしまった。不本意ながらに。

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