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「そのくせ変なとこで不器用だし。」
「嘘下手くそだしな。」
「演技はできるのにな。」
「大事なことは話さないしな。」
「明司のこと黙ってたのまだ許してないぞ。」大寿のその言葉に、Aはぷいっとそっぽを向いてしまう。
「許してやれよ大寿。そんな簡単に話せるようなことでもねぇしな。」
「結局臣さんたちなんの仕事してんの?反社なのは分かってるけど。」
「ガキには教えらんねぇような仕事。」
「やっぱ反社だ!!!」
「Aちゃん帰ろうか。」
「はい。」
さっきと同じ流れになって長くなってはたまったもんじゃない。それに、時間的に言えばもう彼ら高校生はとっくにお家に帰っておねんねしている時間帯だ。そんなもの灰谷達は守ったことなんて一度もないが。
「日付も変わるし、お前らもさっさと帰れ〜交通法は守れな。」
「てか免許取得して一年未満は二人乗り禁止じゃねぇの?あれ、違うっけ。」
「俺まともにバイクの免許なんか取ってねぇからしらねぇわ。」
「多分そうだった気がする。なぁ兄ちゃん。」
「俺も知らねぇもん。」
「免許も取らねぇでバイク乗り回すような奴らに言われたくねぇんだよ!!!」
「え、蘭さんバイクの免許持たないんですか!?」
「んー?免許は持ってる♡」
その言葉に色々察してしまったAは、もうそれ以上のことを聞かないことにした。免許は持ってる。つまり偽装しているということだ。車の教習は受けたし、高3の頃に免許もとった。ただそれが意味をなしてないだけで。
「でもマジでそろそろ帰らないと敦貴たち心配すんじゃない?」
「それもそうか。」
「時間も時間だしな。A、なんかされたらすぐ連絡しろよ。」
「されないってば。」
「そんなの分かんないだろ!」
「はーい、行くよ〜A〜また明日連絡するね!」
勇作の首根っこを掴み、そのままズルズルと引きずっていくと、姫莉はきゃぴきゃぴと笑顔を浮かべながら手を振った。そのすぐ後に「Aになんかしたらぶっ殺だからな」と、蘭に向けて中指を立てた。
肝が据わってるというか怖いもの知らずというかA狂というのか、とにかく一番ヤバイのは本庄なのだろう。蘭は呑気なことを考えながら本庄に向けて手を振り返すが、それを手懐けているAが一番ヤバイことをまだ知らない。
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Liezabeth Gillies(プロフ) - 中高生が書くような文章ではなくしっかりとした文才があり安心して作品を楽しめます。ところで、どのような結末になるのでしょうか。着地点はどこに、、? (2021年12月1日 1時) (レス) @page43 id: f20a915395 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 面白くて一気読みしました!好き!応援してます! (2021年11月10日 19時) (レス) @page22 id: 1f03340a86 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - すみません、20話の『頭のおかしい練習に囲まれて』は『頭のおかしい連中に囲まれて』の間違いではないですか? (2021年11月8日 3時) (レス) @page20 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
まるきち(プロフ) - 文章力ものすごいのに、ギャグ線強くて好きです♡前編からずっと読んでます!花蛸花さんのペースで頑張ってください💪 (2021年11月7日 12時) (レス) @page21 id: 4a45715550 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - 好き、、なんで、こんな、作品作れるの??え?なんでこんなに、文才あるの?え?神様って不公平だね。てか、神様っているのかな?、、、あ、挨拶が遅れてすみません!結菜です!花蛸花さんの作品好きです!面白すぎて一気見しました!!! (2021年11月4日 18時) (レス) @page18 id: 05b53aed2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年10月30日 2時