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「おいおいおい、んでそいつが分かってこの俺がわかんねぇんだクソガキども。」
その明司の隣からずいっと顔をのぞかせてきたピンク頭に、三人は引き気味であったものの、その口元の傷とばっさばさのまつ毛には見覚えがあった。
「……え、まさか春さん?」
「まぁじで?え、こんな目チカチカする色してた?」
「喧嘩なら買うぞコラ。」
え、信じらんない……という目を向けられる三途に、蘭と竜胆はぷるぷると笑いをこらえていたが、堪えきれずにひーひーと息をしながら笑い声をもらした。
「え、でもちょー久しぶり!!」
「……………お前ら知り合いなのか?」
「はい、A繋がりで昔………それで、その笑い転げてる第二の紫髪は誰ですか?」
「第二の紫髪ってもしかして俺?」
「てめぇしかいねぇだろクラゲ。」
「あ"?」
「これはね〜俺の弟。」
三途ととっつかみあいの喧嘩を始めそうな竜胆を指さすと、胸ぐらを掴み掴まれの状態で「よろしく」とすまし顔のまま手を振る竜胆に、三人は顔を顰めた。
「うっっっっわ……」
「え、てかなんで一緒にいんの?知り合い?このヤベぇヤツらと知り合い?いや、正直春さんも臣さんも見た目やべぇけどさ。」
「てめぇは昔と変わらねぇクソガキだな。」
「俺らお仕事仲間なの〜♡」
「こいつら全員やべぇやつだ!!!大寿くんA連れて逃げる準備しろ!!!高飛び!!!」
「落ち着いて。夜だから……ね?」
興奮状態の槇島の背を撫でて、「まぁまぁ……」と苦笑いを浮べる。しかしそれと裏腹に、久井はあの日と同じように目を釣り上げてAの肩を掴んだ。
「何度も言うけど!!お前は危機感を覚えろ!!なんで見るからに怪しそうな大人をいつも連れてるんだよ!?」
「あ、怪しくないよ?竜胆さんも優しい人だし……ほら、ココくんもお知り合いなの!覚えてる?」
「覚えてるよ!!てかあの人もやべぇ人なのかよ!!勇作こいつやべぇよ監 禁しねぇとそのうち死ぬぞ!!!」
「Aに何かあったらお前ら全員八つ裂きにしてやる!!!」
Aの過保護が急加速している彼らに、流石の大寿も落ち着いたのか、もはや呆れ気味だった。とりあえず、今にもキレ散らかして暴れだしそうな久井を落ち着かせ、お前の方がヤベェやつ状態の槇島と本庄をAから引き剥がす。
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Liezabeth Gillies(プロフ) - 中高生が書くような文章ではなくしっかりとした文才があり安心して作品を楽しめます。ところで、どのような結末になるのでしょうか。着地点はどこに、、? (2021年12月1日 1時) (レス) @page43 id: f20a915395 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 面白くて一気読みしました!好き!応援してます! (2021年11月10日 19時) (レス) @page22 id: 1f03340a86 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - すみません、20話の『頭のおかしい練習に囲まれて』は『頭のおかしい連中に囲まれて』の間違いではないですか? (2021年11月8日 3時) (レス) @page20 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
まるきち(プロフ) - 文章力ものすごいのに、ギャグ線強くて好きです♡前編からずっと読んでます!花蛸花さんのペースで頑張ってください💪 (2021年11月7日 12時) (レス) @page21 id: 4a45715550 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - 好き、、なんで、こんな、作品作れるの??え?なんでこんなに、文才あるの?え?神様って不公平だね。てか、神様っているのかな?、、、あ、挨拶が遅れてすみません!結菜です!花蛸花さんの作品好きです!面白すぎて一気見しました!!! (2021年11月4日 18時) (レス) @page18 id: 05b53aed2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年10月30日 2時