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「こら待て!!!!」
「そんな怒んなって嘉田〜!」
「怒ると白髪生えるよ♡」
嘉田にイタズラを仕掛けてはいつも怒られて追いかけ回される。そんな光景はいつもの事で、伏黒は呆れたようにため息をついた。
「おいお前ら。いい加減座れ。HR始めらんねぇだろ。」
「いーじゃんいーじゃん!青春っぽくて!」
「どこがだよ。」
それなのにのらりくらりとしているAはヘラヘラと笑いながらその様子を眺めている。こうしていると本当に五条そっくりで多少ムカつくこともある。
「志一〜そろそろ許してやんな?HR、10分押しちゃってるからさ。」
「〜〜〜っ!!!………はい。」
「2人もあんまりからかわないように!」
「「はーい!」」
いつも通り悔しそうな嘉田と全く反省の色の見えない二人。そんな彼らをちゃんと止めるのだから、そこが五条との違いだと思う。
「ってことでHR始めたいところですが特にお知らせもないのでグラウンドに出て演習しま〜す♡」
「えー!!!」
「A先生手加減しねーもん!!!ハンデハンデ!!!」
「大丈夫!今日の講師は恵くんだから♡」
「聞いてねぇよ。」
こういう無茶振りは五条の遺伝だろう。毎度毎度それに巻き込まれる側も苦労をする。
「今日は3年が先に演習だろ。」
「じゃあ合同にしちゃおう!大丈夫ぱぱなら許してくれる♡」
「あの人はお前の全肯定botなだけだろ……」
「ま、いーからいーから♡みんな〜着替えてグラウンド集合〜」
えー!!!とブーイングの起こるのも気にせずに、Aはヒラヒラと手を振りながら教室を出た。その様子に呆れた伏黒も、またそれに続くように教室を抜ける。
「お前面倒くさくなっただけだろ。」
「正解♡」
「はぁ……」
「ま、合同だったら3年生も喜ぶしいいじゃん。後輩甚ぶれる〜って。」
「あいつらのあの性格の悪さは完全に先輩のお前の影響だろ。」
「まさかの私だけ????」
うん、うん、と伏黒は頷くばかりだ。ここ数年で彼女の性格もなかなかのものになりつつある。これもまた五条の遺伝なのか、周りの影響なのか。恐らくどちらもだろう。
もし子供が出来て、産まれてきた子供はもう少しまともに育てよう。伏黒は強くそう誓った。
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ぷぅ(プロフ) - 凄く面白くて一気に全部読んじゃいました!!今後の更新についての作品が見れていないので、どう言う状況なのか分かりませんが、続きが更新されるのを楽しみに待っています(^^) (7月17日 0時) (レス) @page18 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
thmrt1214(プロフ) - とても素敵でおもしろ作品だと思います!続きを待ってます! (2022年4月5日 20時) (レス) id: c58d97a9b4 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - アンチコメなどは気にせずに頑張ってください (2022年3月10日 21時) (レス) id: 48f3bd005d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - 私この作品好きです!無理のないよう頑張ってください!待ってます! (2021年12月3日 19時) (レス) @page16 id: ccfc63a9dd (このIDを非表示/違反報告)
もやし - いっつも見てます!体壊さない程度に頑張って下さい!!応援してます!! (2021年8月19日 17時) (レス) id: e2e99622db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年8月12日 1時