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「最近、Aの悟化が急激に悪化している件について。」
「それ本人の前でやらなきゃダメ?」
Aと五条が同じように首を傾げれば、夏油らはうんうんと大きく頷いた。時間のあった5人でいつもの居酒屋にて集まれば、酒のあてにされたであろう2人の話題。しかし、これは彼らにとって結構深刻だったりする。
「ホントなんで五条みたいな女に育ったんだ?」
「硝子みたいになるよりマシでしょ?」
「家入さんみたいになる方がずっとマシでした。副担任の俺の負担考えてください。」
「恵くんそんなこと思ってたの?」
「思ってた。」
「はーーーーーAちゃん傷ついた。すみませーん!ハイボールくださーい!」
絶対傷ついてねぇだろ、と伏黒は彼女をジト目で見ながら手元にあったレモンサワーを流し込む。
「そんなこと言ってるけどさ、恵くんプライベートでの私の負担考えたことある?あった?昨日もティッシュ入れっぱなで洗濯したよね???」
「………………………悪かったと思ってる。」
「それ何回目かなぁ???」
今日こそは有利になれる。有利な立場になれる。そう思っていたのも束の間で、今目の前にニッコリ笑顔で自分を見てくる嫁に伏黒は体を縮こまらせた。
「昨日は随分おつかれだったみたいだから私が変わりに片付けたけど私も結構お疲れなんだよね〜〜何せ"特級"なので♡あ、別に恵くんと比べたりはしないよ?だって術師って誰これかまいなく忙しい世界だし♡」
「………ウン。」
「………これは五条の遺伝か?」
「いや、これは五条Aだね。」
「元からそうだけど。」
そんな彼らを面白おかしく眺めているのは家入、夏油、五条。先程まで五条とAが酒のあてにされていたが、今ではこの夫婦のやり取りが酒のあてとなっている。
「そういえば昨日ドレッシングも出しっぱなしだったね〜あと靴下も裏返しだった上に洗濯カゴにも入ってませんでしたけどこれも何回目ですか?ペットボトルも放置しないで潰して捨ててくださいって何回目だったかなぁ??あ、別に責める気はないよ?ダーリンはそんな簡単なことも出来ないくらい忙しくて疲れ果ててたんだもんね?ねぇ、ダーリン♡♡♡」
「……………参りました。」
「よろしい。」
伏黒は少し後ろに下がると深々とAに向けて頭を下げる。女は強しとはまさにこの事だ。結局、Aの五条悟化急加速問題は解決することはなかった。
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ぷぅ(プロフ) - 凄く面白くて一気に全部読んじゃいました!!今後の更新についての作品が見れていないので、どう言う状況なのか分かりませんが、続きが更新されるのを楽しみに待っています(^^) (7月17日 0時) (レス) @page18 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
thmrt1214(プロフ) - とても素敵でおもしろ作品だと思います!続きを待ってます! (2022年4月5日 20時) (レス) id: c58d97a9b4 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - アンチコメなどは気にせずに頑張ってください (2022年3月10日 21時) (レス) id: 48f3bd005d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - 私この作品好きです!無理のないよう頑張ってください!待ってます! (2021年12月3日 19時) (レス) @page16 id: ccfc63a9dd (このIDを非表示/違反報告)
もやし - いっつも見てます!体壊さない程度に頑張って下さい!!応援してます!! (2021年8月19日 17時) (レス) id: e2e99622db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年8月12日 1時