二十九巻 ページ29
これは…………行けるかもしれない。
一つの作戦を考えたが、リスクが高すぎる。
でも、言うことを聞くよりかはマシなはずだ。
rb「なによそ見してるん？」
唐突に聞こえた言葉にハッとし、反射的に足を動かそうとするが、私の足は地面と引っ付いているかのように動かなかった。
頭を下げて自分の足を見てみると、私の足の周りにはひんやりとした透明のものがまとわりついていた。
きっとこれは……氷だろう。
前に向き直ると先程まで居なかったはずのシャオロンさんが息が吹きかかるほどの位置に居た。
『…………っ！！！』
sha「なぁ、ロボロー！抱きつくのは俺でいいよな？？？」
rb「はぁぁぁ！？！？なんでやねん！？」
sha「は？童○のお前が抱きつけるわけないやろ？」
rb「うっ………否めない………」
《童○のお前が抱きつけるわけないやろ？》
私は彼が言った言葉を見逃さなかった。
sha「じゃ、抱きつくわ！！！！」
そう言って笑顔で抱きつこうとしてくるシャオロンさんの
…………口に指を突っ込んだ。
sha「んぐっ！？！？」
rb「………は」
私はよくわからないけど人間は妖怪にとって最高の食事らしい。
だからこうするしかなかった。
…………多分。
『私の指の味…………ど、どうですか？』
冗談を言いながらゆっくりとシャオロンさんの方へと向くと……。
彼は獣のような鋭い目つきで私のことを見ていた。
………餌を見るような目で。
あまりの怖さに肩がびくりと震える。
その途端、シャオロンさんは手で口をグッとおさえて「クソッ………」と呟いて何処かへ行ってしまった。
ほっと胸を撫で下ろして足を動かすと、すんなりと足が動いた。
『あれ』と思いロボロさんの方を見ると、顔を真っ赤に染めて金魚のように口をパクパクさせている彼がいた。
rb「なななななななななにやって…………」
そうだ。私はかなり恥ずかしいことをしてしまった。
先程の行動の恥ずかしさを実感して顔が熱くなるのを嫌でも感じてしまうが口をぎこちなく動かす。
『ロ、ロボロさんもいりますか………？』
彼に向かってへにゃりと笑うと、彼はさらに顔を赤くさせる。
rb「お、女の子がそんなことしたらあかんのやからなぁぁぁ！！！！」
そう叫んで彼は走り去ってしまった。
途端に静まり返った廊下に、私はへなへなと座り込んだ。
『は、恥ずかしかった……』
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うどん(プロフ) - 彩音さん» ありがとうございますー！！！頑張って描いたので嬉しいです！最後までお付き合い頂きありがとうございます！ (2020年5月28日 1時) (
レス) id: a3779bcd2c (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても好みのお話でした〜！そして最後当たりのイラストうますぎる･･････ (2020年5月27日 6時) (レス) id: 5d687b4a81 (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - 眠猫さん» とても嬉しい限りでございます。最後まで読んでくださりありがとうございました！！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: a3779bcd2c (このIDを非表示/違反報告)
眠猫(プロフ) - 感動しました。少女の死んででも会いに行こうとするのなんてﾉω･､） ｳｩ･･完結おめとうございます！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: 290d396106 (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - ロルくんさん» ありがとうございます！！頑張ります！！！！ (2020年5月2日 16時) (レス) id: a3779bcd2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うどん | 作成日時：2019年10月2日 21時
