二十七巻 ページ27
『はぁ………はぁっ……』
息があがってきたので人気のない物陰に座り込む。
これ………私だいぶ体力なくなってる。
まぁ、そりゃひきこもり生活してたらそうなるよね………。
運動不足を実感して、さらに逃げ切れる自信が無くなる。
これはもう負けを確信するしかないのでは………
重たくため息をつくと、ジジジ……と耳から通信機の音が聞こえる。
zm「今思ったんやけど触ったら負けやったらなんか可愛そうやし、五秒間抱きしめられたら負けってことにするわ！！じゃ、そろそろ探しに行くで！A！！」
『ゾムさんが気を使ってくれてる………』
いや、普通はそれぐらいのハンデが必要だと思うけど…………。
とにかくこれで少しだけ逃げ切れる希望ができた。
でも今動いても他の人たちの位置を把握していないから危険性があがるので気配がするまであまり動かないようにしよう。
その時、ペタリと廊下を歩く音が聞こえる。
『………っ！！』
私は反射的に口を手でおさえて息をひそめた。
この音がなるってことは普段裸足で歩き回ってる人。
ということは近くにいるのはコネシマさんか、それとも…………
sha「Aみっけ。」
『シャ、シャオロンさん………』
顔をひきつらせ彼の名前を口にすると、彼はにんまりと口角をあげ、両手を広げて私に飛び込んできた。
やばい。抱きつかれる。
そう思うと体が反射的に避けた。
スカッと空中を抱きしめたシャオロンさんは、ゆっくりとこちらを向いて頬をふくらませる。
sha「なんで避けんねん！！」
『避けますよ普通！！！』
大きな声で叫んで言い返すとにやりと嫌な笑顔を私に向ける。
sha「ふぅーん？まぁ、今から逃げても追いつくけどな」
『うっ』
確かに彼と走ったら負ける未来しか見えない。五秒もたたずに捕まってしまうだろう。
まずはこの状況をどうにかしなければ………
そう思いシャオロンさんをみると、急に後ろから強い気配を感じる。
『え』
びくりと肩を震わせ後ろを見るとそこには桃色の美しい瞳と目があった。
『ロ、ロボロさん………』
私が名前を呼ぶと、風が紙を動かし、隙間から見えた彼は嬉しそうに笑っていた。
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うどん(プロフ) - 彩音さん» ありがとうございますー！！！頑張って描いたので嬉しいです！最後までお付き合い頂きありがとうございます！ (2020年5月28日 1時) (
レス) id: a3779bcd2c (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても好みのお話でした〜！そして最後当たりのイラストうますぎる･･････ (2020年5月27日 6時) (レス) id: 5d687b4a81 (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - 眠猫さん» とても嬉しい限りでございます。最後まで読んでくださりありがとうございました！！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: a3779bcd2c (このIDを非表示/違反報告)
眠猫(プロフ) - 感動しました。少女の死んででも会いに行こうとするのなんてﾉω･､） ｳｩ･･完結おめとうございます！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: 290d396106 (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - ロルくんさん» ありがとうございます！！頑張ります！！！！ (2020年5月2日 16時) (レス) id: a3779bcd2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うどん | 作成日時：2019年10月2日 21時
